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科学な本のご紹介:  ムシの考古学

科学に佇む書斎
【2012/09/15】



トンボの化石wikimedia『ムシの考古学』

日本の考古学会における出土昆虫の分類調査を一手に引き受けているのか!と驚きたくなるほど、この著者さんはあっちでもこっちでも八面六臂の大活躍。

わずかな昆虫の破片から、その虫がかつて生息していた環境条件を割り出してしまえる凄腕の考古学昆虫探偵さんここにあり!

科学の本昆虫研究者や収集マニアの間では、各自が興味を持って調べている分類群を用いて、お互いを呼び合う。甲虫屋、蝶屋、カマキリ屋、トンボ屋、カワゲラ屋など、昆虫学会に行くとこんなにも虫好きが多いのかと驚く。

科学の本カメムシ屋と呼ばれるカメムシ好きの人たちは、臭いを嗅いだだけで、そこにどんな種類のカメムシがいるか分かるという。猛者の中には、あのカメムシの臭いを「素晴らしい」とか「たまらない」と歓喜しあう人までいる。

科学の本最近の研究では、モンシロチョウは帰化生物とされ、群れをなして海を渡ることが知られている。




科学の本昆虫化石を見つけるには、地層をラミナ(葉理)に沿って割るのがてっとり早い。金属光沢のキラッとした輝きは昆虫、鈍く光るのはたいてい植物の化石である。

科学の本江戸時代、日本各地の昆虫相を調べてみると、人間の居住域周辺の丘陵地では全国どこもかしこも森林伐採が進み、人里付近ではアカマツのみの繁茂するはげ山になっていたことが分かっている。

 →『ミニ特集:江戸時代の日本の森林は悲惨だった』

科学の本縄文時代早期〜前期の気候最適期(ヒプシサーマル)には、海水面が2〜3mメートルも高く、縄文海進と呼ばれる。海が関東平野や濃尾平野内に入り込んでいて、この時期の貝塚が今では考えられないほど内陸に分布している。

科学の本縄文時代、九州南方の鬼界カルデラが大爆発し、噴き上がった火山灰は九州・四国地方で25〜30cm、中国・近畿地方では15〜20cm、東海地方でも約10cmの厚さで降り積もり、遠くは東北地方南部にまで達した。

科学の本三内丸山遺跡では、酒造りに使われた可能性が高い野生の果実の種子と、その腐熟を示すおびただしい数のショウジョウバエのサナギがいっしょに発見されたことから、縄文人が果実酒を造って飲んでいたことが想像されるのだ。



 リンク検索:「卵鞘酒」

 


『ムシの考古学』
 森勇一
 雄山閣
 



好評につき、増補改訂新版が出ました!


Solnhofen Cymatophlebia longialata
Dr. Alexander Mayer [GFDL または CC BY-SA 3.0], ウィキメディア・コモンズ経由で

 →『ミニ特集:虫たちについての本 その4』
 →『ミニ特集:虫たちについての本 アリっ』

 →『ミニ特集:考古学の本 日本 その1』
 →『ミニ特集:考古学の本 日本 その2』
 →『ミニ特集:考古学の本 日本 その3』

   



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