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科学な本のご紹介:  戦争する脳 破局への病理

科学に佇む書斎
【2008/01/11】



科学の本『戦争する脳 破局への病理』

『救急精神病棟』で描かれたドラマちっくなあの病院の院長さんが、この計見さん。
 先生のプライベートの書棚は精神保健とは絡みのない戦記や戦史で埋めつくされているという。そうか、この精神救急医は「非常時の心」がホームフィールドだったのか!
 著者の心の地盤が面白い読みごたえを見せる一冊ですよ。気軽に読める新書仕様。

科学の本断っておくが、ここで筆者が「みんなで考えましょう」派だなどと勘違いしないでもらいたい。KJ法とかいう集団思考をナース群に実行されて大混乱した経験がある。

科学の本戦闘での戦病死者をカジュアルティという。1998年以来、一挙に一万人増えて三万の大台を超えたのが日本の自殺者数である。これらの犠牲者たちも、何かの戦争のカジュアルティではないか。

科学の本発達心理学では、就学前と後での規範意識の発達には相当な質的違いがある。幼児期のしつけなどは、もっぱら親に責任のある、いわば私的領域での出来事だが、就学と同時にそれが公的な社会的規範の習得に変わる。

※  140字には到底収まらないけどどうしても紹介したかったので、省略した大意を置かせて下さい
  ↓
科学の本p8
 1940年前後生まれは、戦後日本での特異年齢のように感じられてならない。自分と同年の人と、その上下年齢の人々には微妙な違いがある。
 上下の年齢の人たちとの違いは、いわば規範意識の違いのようだ。
 上級生の教科書は、墨塗り(終戦で都合が悪くなった箇所を教師の指示でいっせいに塗りつぶすこと)ができる厚みがあって、羨ましかった。
 自分たちが最初にもらった「教科書」は一枚のわら半紙だった(敗戦国用の内容の教科書が用意できていなかった)。私たちにとっては、学校とはそういうもので、教科書とはそういうものだった。
 教師の豹変振りや大事な教科書に墨を塗ることにショックを受けるなんてことも無縁。つまり、なーんにもない。教師はもちろん親どもも、自信喪失しているから、道徳的権威たりえない。「終戦」でにわかにそうなったのではなくて、元々そういう世界
 発達心理学では、就学前と後での規範意識の発達には相当な質的違いがある。幼児期のしつけその他は、もっぱら親に責任のある、いわば私的領域での出来事だが、就学と同時にそれが公的な社会的規範の習得に変わる。私たちに与えられなかったのは後者だ。
 そのせいか、未だにわからない日本語がある。「世間」なる概念、おそらく死ぬまでその意味が把握できないであろう





『戦争する脳 破局への病理』
 計見一雄
 平凡社新書
 


 →『ミニ特集:心の健康と生き方の本』
 →『ミニ特集:心の健康をめぐる本 パート1』
 →『ミニ特集:心の健康をめぐる本 パート2』
 →『ミニ特集:戦争と文化』
 →『ミニ特集:戦争を調べる』
 →『ミニ特集:太平洋戦争について語る本』

 



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