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科学な本のご紹介:  血塗られた慈悲、笞打つ帝国。江戸から明治へ、刑罰はいかに権力を変えたのか?

科学に佇む書斎
【2009/11/29】



科学の本『血塗られた慈悲、笞打つ帝国。江戸から明治へ、刑罰はいかに権力を変えたのか?』

大学で日本史を教えるまでになった海外の日本史大好きさんが、日本の刑罰史研究に多大なインパクトを与えた痛快論考がこれ。

我々は、なぜこんなにも世界から見てヘンテコな死刑制度をありがたく護持し続けてきてしまったのか。
そこには明治期に、身分制刑罰の上に西洋の体裁をむりくり骨折接木した、極めていびつな法制度転換と、その経緯の忘却というチョー健忘症近視眼日本の、日本人もびっくりの断絶が存在していたのだ、ってば気づけよ日本人っ。wa

科学の本家族内での上下関係にも特別な保護が与えられていた。兄姉が弟妹を殺した場合、おじ・おばが甥姪を殺した場合、さらには養父が養子を殺した場合も、その逆の場合より罰は軽かった。

科学の本夫の不倫は犯罪と見なされることさえなかったのに、妻や妾が不実な行動を取った場合は死罪と定められていたし、その情夫も同罪だった。

科学の本強姦の被害者が既婚か未婚かで罰に軽重を付けていた。既婚女性を強姦した場合は死罪だったが、未婚女性を強姦した場合は「重(おもき)追放」で済まされたのである。

科学の本江戸時代初期は、幕府から死罪を言い渡されると、その子供も厳罰に処されることがあった。特に罪人の子供は親とともに死刑に処されることが多かった。

科学の本欧米から大量に輸入した制度や習慣に必要な語彙を、一から考案しなくてはならなかった。犯罪と刑罰の分野だけでも、裁判官、法廷、被告、警察など、すべて明治時代の新造語だ。

科学の本戦後の日本では(他国と同じで)大衆文化が中心となって、現在と過去は切れ目なく繋がっているという安易な考えを広めてきた





『血塗られた慈悲、笞打つ帝国。
 江戸から明治へ、刑罰はいかに権力を変えたのか?』

 ダニエル・ボツマン
 合同出版
 


オウム事件前、日本世間の宗教観は今とは全然違っていた。
高度成長期前、日本世間の自己有効感は今とは全然違っていた。
戦前、戦後、福島の 会津意識 は今とは全然違っていた。
明治維新前、西欧観は維新後とは全然違っていた。

まあ、そんな感じでこのたびも「3.11前」のことを断絶的に健忘症した言説も量産されていくんだろうなぁとか思うこんにちわ21世紀。



参考メモ








 →『ミニ特集:死刑についての本いろいろ』
 →『ミニ特集:切腹』
 →『ミニ特集:海外の日本通はスゴイ!「異国人による日本研究」の本いろいろ』
 →『ミニ特集:江戸時代から日本を見る本』

 



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