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科学な本のご紹介:  道祖神信仰史の研究

科学に佇む書斎
【2002/04/27】



道祖神Wikimediaまぐわい『道祖神信仰史の研究』

梅毒が育てた石の神。
複雑怪奇と思われていた道祖神の系譜は、実は意外とシンプル!?
社会の定住化→石工需要&交易の増加→交易神の石像流行&性病の侵入→石神が性病用化… こんなにきれいな図が描けてよかったの? 割と驚愕。

ちょっと構成がこなれてなくて読みづらいが、巻末まで読めば、ある程度すっきりした結論が得られる。初期、伝播、需要と役割の変遷、衰退、それなりに労作。きれいな模式図(特にp109)が嬉しい。

科学の本「道祖神(サイの神)」や「左義長」は古くからの名称であるが、「ドンドヤキ」は近世に生まれた言葉で、火祭りにおける火の盛んに燃えるさまを称したものと思われる。

科学の本静岡県には単体道祖神(伊豆半島)と双体道祖神(御殿場・富士宮)が存在し、きれいに棲みわけをなしている。

科学の本中世までは庶民が墓を建てることはまれで、墓標は土盛りをした上に目印の石を置くか、木を植える程度であった。ところが寺檀制度により寺院は宗派を問わず祖先崇拝を布教、仏壇を祀り墓の建立を奨励した。

科学の本道祖神塔も庚申塔も、刻像塔から始まり文字塔へと変化していった。新しい信仰が受容されるまでは具体的なイメージが必要だが、信仰が定着してくるに従って、コストが安い文字塔が主流となっていく。

科学の本戦国末期まではまだ人々の流動時代といえるもので、人々は転々と居住地を替えていたとみられる。したがって重い石は移住時代には不要なものであったから、石材の存在もあまり注目されなかったのであろう。

科学の本18世紀以降の道祖神塔は、ほとんどが性病の治癒や子宝の祈願のために造立されているのに、防災・防疫神であると思い込み、ドンドヤキと同一の存在として火にくべるような習俗が生まれた。




 


『道祖神信仰史の研究』
 石田哲弥, 椎橋幸夫
 名著出版
 



Lewd guardian deity. 岩谷洞奥の院エッチな双体道祖神 - panoramio
fum3670045 [CC BY 3.0], ウィキメディア・コモンズ

 →『ミニ特集:民俗信仰をめぐる本』
 →『ミニ特集:民俗信仰をめぐる本-2』
→『ミニ特集:民俗学系の本はこんなにいろいろ 』

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