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科学な本のご紹介:  月刊『法学セミナー:教員の多忙化問題』2019年6月号

科学に佇む書斎



法学セミナー2019-06 📖 
法律学の先生たちが、日本の教育現場を見て「なんなんだこれは」と頭を抱えているよ。

科学の本内田良 ”先生たちの勤務実態を調べたものとして、古くは1966年の「教員勤務状況調査」(文部省)というものがありました。当時は、一週間で2時間ぐらい残業しているという調査結果で、「教職調整額」として給料の4%分が追加されることになりました(給特法3条2項)。
 この調査の後、なんと40年もの間、先生たちの勤務実態は調査されませんでした。”

科学の本内田良 ”とある国立大学の附属校では、タイムカードが無いまま変形労働時間制を入れています。ものすごく時間管理が大変なのに、その時間管理に必要な手段が用意されていない(笑)。それぐらい骨抜きにされて導入だけ進んでいくような、土台なき導入がなされるおそれもある。”

科学の本内田良 ”先生たちは、奴隷のように働かせられているというよりは、自ら長時間労働にはまっていくという側面もあります。「子どものために」「教育的意義が大きい」と言って、仕事を重ねていくのです。”

科学の本石井拓児 ”2000年の学校教育法施行規則の改正による職員会議の法制化によって「職員会議は、校長が主宰する」とされました。その結果、職員会議は形骸化し、教職員全員で学校のあり方を議論するという文化や機能が弱まってきたように思います。”

科学の本堀口悟郎 ”仮に時間外勤務手当を支払うことにすると9000億円から1兆数千億円ほどかかるそうですが、そんなお金はないというのが議論の前提になっています。しかし、お金がないなかでの工夫には、当然限界がある。”

科学の本堀口悟郎 ”一般国民の意識が変わらないと、この問題は解決しないように思います。中教審答申も、それなりに対策をしようとして工夫しているし、国としても本腰を入れて解決したいというメッセージは伝わってくるのですが、結局お金がないという。”

科学の本高橋哲 ”時間外労働が週80時間を超えるような中学校教員が60%近くいて、小学校でも30%を超えているような状況は、明らかな人手不足を示している以上、義務標準法(公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律)による定数の改善が不可欠でしょう。”




法学セミナー 2019年 06 月号 教員の多忙化問題


『法学セミナー 2019年6月号 特集:教員の多忙化問題』
 日本評論社
 


集団にとっての利益と自分の立場について「思い込みで忖度をする」ことを良しとしがちな日本の文化風土では、社会の性質と実態をきちんと調べて確認する作法が育ちにくい。
「こうすればなんとかなるんじゃないか」という善意の思い込みで法整備の重ねがけをやらかしてしまう結果、「理想」の皮を被った亡霊がどんどん「やっちゃいけない現実」を育て上げていく。

特集の、石井拓児 内田良 高橋哲 堀口悟郎 4氏の座談会がけっこうなボリュームだよ。
「令和」という年号が象徴するような、お上からの美しい理想の「指導要綱」が、教育現場を過剰に画一化させキリキリと締め上げていく姿がなんとも痛ましい。



→『ミニ特集:教育設計の本 その1』
→『ミニ特集:教育設計の本 その2』
→『ミニ特集:教育設計の本 その3』
→『ミニ特集:アメリカの教育を知る』
→『ミニ特集:先生側の本 その1』
→『ミニ特集:先生側の本 その2』
 



【2019/06/03】
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