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科学な本のご紹介:  モゾモゾ『虫から死亡推定時刻はわかるのか?法昆虫学の話』

科学に佇む書斎



虫から死亡推定時刻はわかるのか 📖 
死体に寄り添う昆虫たちの状態と種類から、 捜査や裁判に用いる情報を探り出し…というお仕事をなさっている先生が記してくださった現場雑感。
(腐乱死体やウジが気にならないなら)気負わずゆるっと読めます。

科学の本法医解剖室で浴びる、死体の腐敗により生じた臭気は、スメル・ハラスメント(臭いによる嫌がらせ)どころか、「嫌がらせ」が生やさしいと思えるくらいの圧倒的・暴力的なものである。

科学の本死体のおかれた環境(陸上、淡水、海水…)によって腐敗分解過程が異なり、死体から発せられる臭気に違いが生じるため、入室時の臭いで死体発見現場の環境がおおよそ推測できる。

科学の本「CSI:科学捜査班」は日本でも放送されていたので、ご存じの方もいるだろう。CSIのグリッソム主任は法昆虫学者という設定であった。
 「日陰者扱いの法昆虫学者がCSIの主任とは出世したなぁ!」と喜んだのだが(フィクションですけど……)、結局、法昆虫学者の「変人扱い」と、法昆虫学的分析の誤りが気になってしまい、ガッカリしたものである。

科学の本ウジは多数の個体が集合し、集塊を形成する。このウジ集塊 maggot mass はあたかも一個体の生物のように蠢いている。各個体の摂食は無音であるが、集塊で死体を蚕食しているときには、プチプチと炭酸の泡沫が弾けるような音が聞こえることがある。

科学の本死体の第一発見者とみなされるハエの抱卵雌成虫は明るい時間帯に活動する昼行性であり、死体に飛来すると、直射日光の当たらない暗く湿った部位をみつけて産卵/産仔する。

科学の本屍蝋化 水中や湿潤な土中、あるいは通気性の悪い素材で被覆された嫌気的(酸素が不充分な)環境で、軟部組織が蝋状に変化した死体。歯・骨、体毛を除き、軟部組織全体がチーズあるいはバター状の塊となり、各臓器は判別できない。

科学の本ウジ(ハエ)は腐敗した動植物質にいつのまにか多数いる「たくましいいきもの」のように思われがちである。しかしながら、いざ、法医解剖の際に死体から採集したウジを飼育してみると、不思議なことに成虫を羽化させることも難しい。




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虫から死亡推定時刻はわかるのか??法昆虫学の話


『虫から死亡推定時刻はわかるのか?法昆虫学の話』
 三枝聖
 築地書館
 


もとより、捜査の中で「虫」を手がかりにしなければならないような場面はそんなに多くない。
すべては「虫」側の都合しだいというファジーな世界なゆえか、いろいろわからないこと、わかってないこと、わかりえないことが多すぎるのだ。
この手の研究をなさっている人は、世界的にみても珍しい存在なようで、海外の研究者と協力して解明するお話も記されていて興味深い。

動物から植物まで、人間の死体に限らずさまざまな「死体の変化・分解」を語る
→●本『生き物はどのように土にかえるのか』
と読み合わせてみてもいいかもしれない。

岩手県警に驚く人々 ↓



→『ミニ特集:遺体の変化を知る本 その1』
→『ミニ特集:遺体の変化を知る本 その2』

→『ミニ特集:死んだあとを考える本』
→『ミニ特集:死体監察先生 上野正彦本』
 



【2018/08/03】
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