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科学な本のご紹介:  カオス解析『人類と気候の10万年史 過去に何が起きたのか、これから何が起こるのか』

科学に佇む書斎



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自然界における「複雑系」のスゴさ。そのさまを実際にまのあたりにできるという科学の醍醐味(もしくはこの世の摂理の甘露)が味わえる、そんな逸品の登場だ。

科学の本年縞(ねんこう)とは、1年に1枚ずつ堆積して形成される薄い地層のことである。もっとも長く連続した年縞堆積物、いわば年縞の世界チャンピオンは、日本の水月湖にある。

科学の本地球の歴史から見れば、現代は例外的に温暖な時代であることが分かる。現代と同等あるいはそれより暖かい時代は、全体の中の1割ほどしかない。残りの9割はすべて「氷期」である。


※ 70年代は氷期到来説が優勢だった、などの「近代における今後の気象変動の見通しは短期間に二転三転してすごかった」な話は、スペンサー・ワートの
→●本『温暖化の〈発見〉とは何か』 が詳しいので併読ぜひおすすめ。

科学の本南極の氷をウィスキーグラスに入れると、氷に閉じ込められた昔の空気が出てきてパチパチとはじけるような音を立てる。氷の中には、過去の大気がそのまま保存されているのである。

科学の本鹿児島市と札幌市の年平均気温の違いは10℃弱である。日本の氷期は今より10℃ほど寒かったと考えられているので、氷期には「鹿児島が今の札幌のようだった」と考えておけばおおむね間違っていない。

科学の本読売ジャイアンツをはじめ、プロ野球の多くのチームが宮崎県で春季キャンプをおこなう。これは、宮崎の気候が東京よりも「温暖」だからにほかならない。だが2013年の総務省の統計によれば、東京都と宮崎県の年平均気温の差は0.8℃にすぎない。
 つまり、年平均気温で1℃の差は明らかに「体感」できる。別の表現をすれば、20世紀の100年間で、東京は宮崎になったのである。


※ 1℃どころか、東京はこの100年で平均気温が約3℃上昇している( 気象庁「気候変動監視レポート2013」

科学の本二重振り子は、実験的に生成されるカオスのもっとも典型的な例として知られている。つまり二重振り子の挙動は、数学的な予測が不可能なのである。

科学の本歴史的に見ると、ほとんどの古代文明は1年の不作であればなんとか対応できるだけの備蓄を持っていた。だが、不作が2年続いても耐えられる文明は少ない。3年以上連続する不作は、現代の日本ですら想定していない。






『人類と気候の10万年史 過去に何が起きたのか、これから何が起こるのか』
 中川毅
 講談社ブルーバックス
 


著者は水月湖年縞研究の関与者。
異分野に言及する際のふわっとしたゆるさ、ちょこちょこ詰めの甘い数字などが散見されるのは、著者の(アレ度で知られる)師匠のカラーが染みてしまっているのではと…

それはそれとして、複雑系の予測の難しさとその魅力、世界のカオスが醸す魅惑をたたえた本書はおすすめ。
日本の水月湖は、世界でまれに見るほどの驚異的な年月の気候記録を湖底に蓄積していて世界を驚かせたのだ。
その「数万年間の実際の詳細な気候データ」を元に、どんな気候変動が過去にあり、これからどんな変動が我々を見舞いうるのかを目にもの見せてくれる。
基礎研究を切り拓くハードルの高さを感じることができて、イイゾ。


電子書籍版もあります ↓

Kindle版電子書籍 ↓

人類と気候の10万年史 過去に何が起きたのか、これから何が起こるのか (ブルーバックス)




→『ミニ特集:気象の科学についての本 海外』
→『ミニ特集:台風、竜巻』
→『ミニ特集:気象の科学についての本 日本その1』
→『ミニ特集:気象の科学についての本 日本その2』
→『ミニ特集:気象の科学についての本 日本その3』
→『ミニ特集:気象の科学についての本 日本その4』
 



【2017/03/01】
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