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科学な本のご紹介:  セックス・イン・ザ・シー 私たち人間と、性転換をする魚、ロマンチックなロブスター、変わった性癖のイカ、そのほか海のきわどいエロスとの密接な関係

科学に佇む書斎
【2017/08/27】


セックス・イン・ザ・シー 
めくるめくエッチな海の世界を堪能できるだけでなく、海洋資源と環境保全の大切さについてもガシガシ伝えてもらえるおトク本なのだ。

科学の本海中において、正常位は少数派だ。

科学の本ゴカイは生殖器を切り離すことはしない。自らが生殖器になるのだ。
 成熟期が近づくと、この環形動物は体全体が生殖器と化し、水中を泳ぐ巨大な精子嚢あるいは卵子嚢になるのだ。

科学の本カイアシ類は体こそ小さいものの、その影響力は大きい。小さな体には脂肪が詰まっているため「海のベビーフード」と呼ばれ、数多くのカニや魚類やイカの幼生の餌になる。外はカリカリ、中はジューシー。

科学の本海を均一な青い水の塊だと考えるのは大間違いだ。水温や塩分濃度の異なる様々な水の層が積み重なって水の柱を形成していて、何層にも重なったケーキに似ている。

科学の本大都会で暮らし、大勢の魅力的な独身の異性と出会う生活をしているのに、死ぬ間際まで待たないとセックスができない。そればかりか、唯一の選択肢は故郷に帰って高校時代の同級生と初体験をすることなのだ。【サケの性生活】

科学の本小さな村で育つと独身者のほとんどが近い親戚同然になるのと同じように、近頃では多くの海洋生物の種において魅力的な相手の選択肢が狭まっている。

科学の本私たち人間の世界では、「黄金シャワー」は変わったフェチの一つにすぎないが、海洋生物も含めた動物界においては、この行為は人気の高い媚薬になっている。

科学の本そもそも、セックスの始まりは海の中だった。母なる大自然が子孫を残すための創造力を最も長く実践してきたのは、海の中だったのだ。








『セックス・イン・ザ・シー 私たち人間と、性転換をする魚、ロマンチックなロブスター、変わった性癖のイカ、そのほか海のきわどいエロスとの密接な関係』
 マラー・J.ハート
 講談社選書メチエ
 


この本では、海洋生物の性行動、性淘汰、生殖様式について多様かつ豊富に挙げられていて、性行動研究に詳しい読み手さんは「なぜこの性の話を海洋生物だけに絞らなければならないんだ」とちょっと首をかしげるハメになるんだけれど、この焦点絞りにはワケがある。
著者が海洋環境保全の活動家さんなんだ。
だから、語りはうまいし知識は豊富だし説得力あるし、なにより厚い語りの中にさりげなく「だから彼らのセックスを守ってあげないと海がダメになっていくんだ」と確実に伝わるメッセージが配されているのがニクイ限り。

登場する生き物は実に多彩。
最初読んでいくと「問題の生物の画像がなくてよくわかんない→画像を検索してみる→おおーっ!」なことがあったりしていたのだけれど、なんのことはない、読み進むと巻中に写真豊富なカラーページがあったりする。というか、なぜカラーページを巻頭に置いてくれなかったんだ講談社。


 →『ミニ特集:海の生態系』
 →『ミニ特集:性淘汰 性の生物学』
 



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