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科学な本のご紹介:  ミニ特集:人類学や文化研究の編纂書 その5

科学に佇む書斎
【2017/11/27】

ネイティブアメリカンPixabay被り物 
『講座世界の先住民族 ファースト・ピープルズの現在 07 北米』
『資源人類学 第6巻 自然の資源化』
『変貌する社会 文化人類学からのアプローチ』
『資源人類学 第7巻 生態資源と象徴化』


[資源人類学 第6巻] 自然の資源化


『資源人類学 第6巻 自然の資源化』
 松井健 編集 弘文堂

科学の本平勢隆郎 ”そもそも中華(中国)と夷狄という概念は、礼儀の有無で判断すべきもので、種族により決まるものではない。夷狄の地も礼儀をおさめれば中華となり、中華の地も礼儀がなくなれば夷狄と化す。
 江戸時代の学者の中には、日本を「中国」と称する者もいた。江戸時代の日本が「中国」で、清国は「中国」ではない、という言い方である。”

科学の本落合雪野 ”ジュズダマ属は、植物の他の部分に着目すると、ビーズ以外の用途にも使える資源となる。
 ビーズにする場合、人は種子の外側の殻を使うが、種子の中味のでんぷんに着目すると食物になる。ジュズダマ属には食べるために栽培化された種類、ハトムギがある。
 ジュズダマ属植物を薬用植物として使う人もいる。”

科学の本曽我亨 ”牧畜民の紛争を、生物学的ドグマとしての「稀少資源をめぐる競合」によって説明するならば、個々人のレベルから考えなければならない。
 こうした手順をふまない主張は、一見、人間の生物学的基盤に説明をもとめる装いをとってはいるものの、実際には、生物学とはなんの関係もない「社会ダーウィニズム」に陥っているのである。”


 

『講座世界の先住民族 ファースト・ピープルズの現在 07 北米』
 綾部恒雄 監修 明石書店

●現代アメリカにおける先住民のリアルを文化人類学〜社会人類学で報告する。

科学の本スチュアート・ヘンリ ”ハーグ国際条約に反してアリュートは日本へ連行され、大量の死者が出たが、サンフランシコ講和条約により一切の賠償責任を放棄した日本からは、今も謝罪の言葉はなく、補償もされていない。”







『資源人類学 第7巻 生態資源と象徴化』
 印東道子 編集 弘文堂

●21世紀COEプログラムで生まれた成果の一つ。

科学の本高宮広土 ”首長は「人びとの上に立つ」という欲と「人びとの要求を解決する」という二つのバランスを保たなければならないが、それが容易でないことは、多くの地域で複雑な社会が何度も崩壊したことからも理解できる。”

科学の本高宮広土 ”ファミリー・レベルの社会は、「政治的経済に参加しなくてよいコストに耐えられなくなった場合、家族はより大きな社会組織に参加する」という。簡単にいえば、「参加しないコストが参加するコスト」を上回った時に、家族はより大きな集団に属するのである。”

科学の本鵜澤和宏 ”【ビクーニャ】:ペルー中央高地からアルゼンチン北西部にかけて生息し、分布域の北と南で大きさの異なる二亜種の存在が提唱されている。
 最高品質の毛が取れることで珍重され、インカ帝国では捕獲したビクーニャから毛を採取したのち、殺さずに解放する資源管理も行われていた。”


目次:
高宮広土 沖縄諸島先史時代からのメッセージ
小川英文 先史狩猟採集社会と農耕社会「資源」をめぐる相互依存関係の歴史過程
鵜澤和宏 先史アンデスにおけるラクダ科家畜の拡散
竹沢尚一郎 「中世」西アフリカにおける国家の起源 生態資源、交易、考古学
佐々木史郎 資源の社会的コントロールと権力の介入 北東アジア森林地帯における生態資源をめぐる対立と妥協の歴史
関雄二  ジャガイモとトウモロコシ 古代アンデス文明における生態資源の利用と権力の発生
野林厚志 中国農村社会におけるブタの多面価値 象徴財から食資源への変質
平井京之介 知識のマテリアリティ 北タイのバイラーン製作に関する試論


変貌する社会―文化人類学からのアプローチ


『変貌する社会 文化人類学からのアプローチ』
 森部一/水谷俊夫/大岩碩 編著 ミネルヴァ書房

●バリ島の伝統が、実際の伝統とは脈絡なく西欧の影響によって生み出されてきた経緯、パプアニューギニアの千年王国ブームが伝統の切り貼りと妄想のないまぜでどんどん変遷していく経緯など、「伝統」という御旗の虚実が味わい深い。

科学の本吉田竹也 ”観光開発が、伝統的な社会組織や文化を、より伝統的なパタンに強化さえする。マッキーンは、こうしたバリの近代化過程に出現する伝統文化の強化を「文化のインヴォリューション」と呼んでいる。”


目次:
森部一  序章
水谷俊夫 第1章 文化人類学における歴史研究
森部一  第2章 文化人類学と現代社会
水谷俊夫 第3章 中世民衆の社会的分化
五十嵐真子 第4章「台湾人」と漢族文化 現代台湾社会の抱える問題
吉田竹也 第5章 バリ島の伝統・観光・バリ研究 楽園の系譜学
桜井三枝子 第6章 マヤの神とラディーノの神 グアテマラの事例より
馬渕悟  第7章 台湾アミ族の母系制社会 クラスの離婚の事例から
森部一  第8章 タイにおける近年の宗教の動向 上座仏教を中心として
小林勝  第9章 女神祭祀と村の権力 南インドのある小さなヒンドゥー寺院をめぐる民族誌
紙村徹  第10章 村長ガウイの村落開発戦略について パプアニューギニア東セピック州ブラックウォーター川上流域カニンガラ村の事例
大岩碩  第11章 村人の仏教理解と仏教徒アイデンティティ スリランカ高地のシンハラ農村の事例から



 →『ミニ特集:人類学や文化研究の編纂書 その1』
 →『ミニ特集:人類学や文化研究の編纂書 その2』
 →『ミニ特集:人類学や文化研究の編纂書 その3』
 →『ミニ特集:人類学や文化研究の編纂書 その4』

 



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