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科学な本のご紹介:  自殺の歴史社会学 「意志」のゆくえ

科学に佇む書斎


自殺の歴史社会学 
年間拝読ベスト入り!
自殺者数は、自殺に対する「生命保険金の支払い」が無ければ減るだろうか?
「生命保険金の支払い」があるからこそ、死を選んだ層の増大はなぜか無視されてきてはいなかったか?

金銭とは「意味を無視して力をやりとり」できる便利な記号。
我々は、「意味を無視して」命を金銭に換算せざるをえないスムーズな社会に生きている。

科学の本貞包英之 ”現在の自殺率に基づく試算では、人生を80年とした場合、50人に1人が自殺で亡くなることになり、その意味で身近な知人や親族が自殺することは、現代日本では珍しいとはいえないものにまでなっている。”

科学の本貞包英之 ”いまでは、「うつ」についての語りの一般化や、それをふまえ自殺の責任を企業や学校に割り振る法的論理の確立が、自殺を当事者の意志から切り離すことに一定の成功を収めつつある。”

科学の本貞包英之 ”生命保険は免責期間後の自殺に対して多大な保険金の支払いを保証するが、この自殺に対する民間保険・簡易保険の死亡保険金の支払い件数や金額が、20世紀の最後の四半世紀に著しく増大している。”

科学の本貞包英之 ”20世紀末の自殺の急増に対して、中高年男性層をおもな担い手とした生命保険の浸透が一定の影響を及ぼしていた可能性が注目される。”

科学の本貞包英之 ”家父長や中小企業の運営者として、中高年男性層は高度成長期以後、生命保険をかけながら、それを担保として家を購入したり会社を経営したりすることを当然のこととしていったのであり、結論を先取りすればその代償として高い自殺率を引き受けているとさえいえる。”

科学の本貞包英之 ”死の可能性を金銭に変え、それを家計や企業経営のために有効に活用していく、このいわば社会的なロンダリングの回路は、ではどのように作られ、また社会の中でどのような役割を果たしてきたのだろうか。”

貞包英之さんの論文 ↓











『自殺の歴史社会学 「意志」のゆくえ』
 貞包英之 元森絵里子 野上元
 青弓社
 


昔は「自殺」というくくりは存在しなかった、というあられもない指摘が、近年発生した「さまざまな犯罪行為が「いじめ」の名の元にいっしょくたに塗りつぶされた」問題を想起させてくれて、ほんとにこの「社会的な把握の枠組み」というしろもののタチの悪さには困惑しごく。

逆境感に見舞われた個人は、すこしでも光明が感じられる道があれば、そこに飛び込んでいく。
すこしでも光明が感じられる道として、保険金自殺が日本の自殺者数を膨満させているのだとしたら… その点について、厳密に検証を行う価値をこの資本主義社会は見いだしていけるだろうか。





 →『ミニ特集:自殺という自己否定現象 その1』
 →『ミニ特集:自殺という自己否定現象 その2』
 →『ミニ特集:切腹』
 →『ミニ特集:うつを生きる』
 



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【2016/12/20】
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