治せるか『ギャンブル依存症』
ギャンブル依存の個人の問題、ギャンブル依存を作る制度の問題、ギャンブル依存を理解しない社会の問題など、治療回復への道を含めて、コンパクトに掴める新書。
日本ほど気軽にギャンブルができる国はないのに、タテマエとして「ギャンブルはない」ことになっているのも疑問です。
パチンコ店は「風俗営業」に分類されています。「ギャンブル的要素を持つ娯楽施設」とも括(くく)られますが、その実態は、要素を持つどころではなくギャンブルそのものです。
森山先生は「依存症でタクアンになった脳みそは、二度と大根には戻らない」という言い方をされています。いちど依存症に罹患したら、「一生の病気」「一生の治療」になります。一般の人はそれがなかなか理解できません。
いちどギャンブル依存症を発症すると、思考という抑止力が働かなくなり、道徳心が失われていきます。そういう障害が脳に起きてくるので歯止めが利かなくなるのです。
最近はとくにFXがらみの相談が増加しています。目的を投資だと考えているので、本人はそれをギャンブルとは意識していません。
おすすめの本の紹介:『ギャンブル依存症 (角川新書)』(田中 紀子 著) IRでお騒がせ議員もいますが、こっちの方が社会的に問題でしょう。パチン●スな皆さん、その他諸々のリアル・カイジなみなさんがみられそう。FXで痛い思いをして足を洗いました🦶人のこと言えない😅 https://t.co/2SlgblOXyR pic.twitter.com/Yaxk3ySWYR
— kindle探検隊@エンタメ垢 (@MangarianC) 2019年12月27日
『ギャンブル依存症』
田中紀子
角川新書
KADOKAWA
著者は、一般社団法人「ギャンブル依存症問題を考える会」の代表理事さんで、インタベンショニストのスキルをお持ち。
ギャンブル依存禍のご家庭で育ったお話は、
で詳しく語られている。
穿った見方をすれば、本書はインタベンショニストさんが自社営業本を出した、という形なのだけれど、この本の内容をチェックして、自分の家庭を振り返り見る必要がある人は世の中多いはず。
金は人間を狂わせるというか、第2章では実際の事件・犯罪や、関係者取材などがまとめられており、この部分は角川編集側の筆。
↑すべてを「依存症」で説明しようとすると、その背景要因が無視されてしまう。特にこの本の後半は犯罪の要因が「依存症」にあるというロジック一本になっていて、かつ新聞伝聞のみ。あり得ない。 https://t.co/uTErkmKqxG
— はげひげ (@96hage) 2017年3月2日
.。o O( この「はげひげ」先生は
— 科学に佇む一行読書心 (@endBooks) 2017年2月17日
諏訪東京理科大の脳反応研究者・篠原菊紀さん
→RT pic.twitter.com/8fiOVL6OXj
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