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科学な本のご紹介:  海の底深くを探る

科学に佇む書斎
【2015/09/30】



科学の本『海の底深くを探る』

科学の本白山義久 ”将来には人類への大きな恩恵があるかもしれない。だけどいまはまだヨチヨチ歩きだというサイエンスが、数多くある。すぐ目の前に成果を見せられないサイエンスにとっては、非常にきびしい時代になった。”

科学の本白山義久 ”たとえば、深海に生息する1cmほどの二枚貝は、その大きさに成長するまでに100年ちかくかかります。深海の生物学は、このくらいの時間スケールで生きている生物を相手にする学問で、一年で成果を出すことには無理がある。”

科学の本白山義久 ”ふつうの動物は腹側を海底に向けて暮らしているわけですが、この線虫に限っては、背中側を海底に向けています。その毛のようなトゲを上手に使って、海底の上を移動します。背泳ぎをしている感じです(笑)。”

科学の本藤倉克則 ”ホネクイハナムシは、動物でありながら植物の曼珠沙華のような形をしており、根のような器官(菌根部)をクジラの骨に張りめぐらし、根の中に細菌を共生させている。
 オスは目に見えないくらいに小さく(約0.2ミリの矮雄 わいゆう)、幼生とおなじような形態をしていて、メスにへばりついている。”






科学の本柳哲雄 ”やっかいなのは、「流速と風速とでは向きが異なる」ということだ。たとえば、「西流」というのは「西に向かって流れる水の流れ」を表し、「西風」は「西から吹いてくる風」を表す。両者が示す方向は、正反対を向いている。”

科学の本蒲生俊敬 ”地球上のどこにどんな温泉があるのかは、すでに調べつくされている…と思われがちだが、それはまちがい。じつは、人類未到の火山や温泉のほうがずっと多いのだ。
 わたしたちが目にすることのできる陸面は、地球表面の三割にすぎない。のこりの七割は、海でおおい隠されている。そして、その深い海の底には、陸上よりもっとたくさんの火山があり、温泉がある。”

科学の本蒲生俊敬 ”噴出後の熱水は、冷たくて重い周囲の海水によって急速に希釈されるため、密度が増加し、しだいに上昇する勢いを失っていく。
 一般に、海底面から200〜300mあたりで上昇はとまり、以後は水平方向にたなびくようになる。これを「熱水プルーム」と呼ぶ。”

科学の本白山義久 ”「あの人じゃなきゃできない」っていう個人の先端的な、あるいはユニークな発想が、今後、育つ土壌がかなりやせてしまったように、わたしは思いますね。逆に、だれがやっても答えが出るようなサイエンスにはお金がついて、ちゃんと進むんですよ。”

科学の本赤坂憲雄 ”この時代は、あらゆる学問分野で成果主義が横行していますね。しかも、非常に短期的な成果を求められ、それが評価の中心にすえられるシステムというのがあって、これが研究者にたいして窮屈な抑圧を強いていると思いますね。”





『海の底深くを探る』
 白山義久,赤坂憲雄 編
 フィールド科学の入口
 玉川大学出版部
 


「海底」にからむいろいろな分野の研究者が、それぞれに自分の研究フィールドについて熱く紹介する海底幕の内ワンダーランド本。深海生物学、海水の物理学、海底温泉探査、ウナギ調査、レアアース探査、マントル研究、そして深海底観測機器のテクノロジー…。
冒頭には民俗学者の赤坂憲雄さんと深海生物学の白山義久の対談もあっておもしろいのだ。

内容的には、入門者向けというよりは、どっちかというと学徒や学徒予備軍向けの「おいでよ研究者側へ」な仕様です。




 →『ミニ特集:土の中の生き物』
 →『ミニ特集:深海を科学する本』
 →『ミニ特集:深海を科学する本 2』
 →『ミニ特集:深海を科学する本 3』
 →『ミニ特集:海を科学する』

 



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