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科学な本のご紹介:  ミニ特集:昔の日本についての本:サンカ

科学に佇む書斎
【2016/08/06】

かつて、昭和の時代に、「謎のさすらいの民族「サンカ」が日本には存在した!」的なブームが発生した。
しかし、つぶさにその伝承(?)をさぐっていくと、最下層民に向けて個人的なファンタジーを投影し創作を発表し続けた、一人の作家の所業に収斂していく…



『幻の漂泊民・サンカ』
 沖浦和光 文春文庫 文藝春秋

科学の本サンカが、広く世間に知られるようになったのは、昭和期に入ってからだ。日常的にサンカの名が出てくるようになったのは、一九二九(昭和四)年から毎月のように発表された三角寛の山窩小説がよく読まれるようになってからである。

科学の本一連の山窩小説が発表されたのは、軍国主義の跫音(きょうおん)が刻一刻と高まり、庶民の日常生活の隅々までが、国家権力の厳しい統制下におかれていく時代であった。何ものにも束縛されなかった原始の人のように山野を疾駆する漂泊民の姿に、暗い閉鎖の時代に挑戦する何ものかを仮託しようとした読者もいたのであった。

科学の本一揆のリーダーたちが権力の追及を逃れて他領に逃げ込んだ場合も、「逐電 ちくでん」として手配された。彼らの多くは再び故郷に帰ることなく、無宿者となって各地を流浪した。

科学の本癩者は故郷を捨てて四国巡礼など「永久/とわ/の旅」に出たのであるが、一般の巡礼路から外れて、癩者だけが歩く「カッタイ道」を歩いた。



→宮本常一著『山に生きる人びと』



『山窩物語』
 三角寛 三角寛サンカ選集 第一巻 現代書館

●サンカのいいだしっぺ、三角寛(1903〜1971年)。
 小説家、山窩(サンカ)作家。

科学の本私は、それらもろもろの事がらを知るに及んで、犯罪面とはおよそ違った、この幾つもの美しくまたきびしい断面を、さらに強調して、文学に彼らの生態を再現させたなら、きっと面白いだけでなく、乱れ果てている現在社会の啓蒙になる。これこそ為になる。これこそ文学をこころざす者の至上命令だと考えた。

科学の本歴史を調べてみると、父権確立以前の日本は、今の人々には想像もゆるされない「多夫一妻」であったのだ。それは古い史書をみても、親といえば母に限られていたのだ。したがって兄弟姉妹といえば、同じ母の腹から出たものだけをいったもので、これを自然にハラカラといったのである。



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『歴史の中のサンカ・被差別民 謎と真相』
 別冊歴史読本 新人物往来社

科学の本網野善彦 ”米や絹が豊かさの象徴だったのが、13〜4世紀以降から銭を貯めるのが富の象徴になってきた。いわば銭の魔力に非常識に動かされているという意味で「悪」「猛悪」などといわれているのです。”

科学の本沖浦和光 ”徳川幕府は世の中が安定してくると、素性のよくわからない集団に対し、由緒書の提出を命じているんです。サンカに由緒書がないのは、この時代いなかった証拠といってよいと思います。”


当時、どんくらい「サンカ」が一種のあこがれや慰撫になっていたかは、本書の巻末に収載されている畑中純の漫画が端的に表している。

『歴史の中のサンカ・被差別民』



『サンカと説教強盗 闇と漂泊の民俗史』
 礫川全次

科学の本西の方が相対的に高い東京周辺の地価現象の起源は関東大震災にあるといってよかろう。震災以降、中産階級が東京西部に大量に進出し、それまでの地域的伝統を超越した「文化的」風土を形成した。

科学の本「忍者」(江戸時代は幕府・大名の隠密、江戸時代以前は特殊な技術を持った群盗)は、幕政崩壊後、四散せざるを得なかったろう。そしてその一部がサンカ集団の中に混入し、その集団にかくまわれながら独得の犯行をおこなうこともあったのではないだろうか。


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 →『ミニ特集:礫川民俗学の本』


『サンカと三角寛 (みすみかん)  消えた漂泊民をめぐる謎』
 礫川全次 平凡社新書 平凡社

科学の本「サンカ社会」と「ひとのみち教団」との共通性は、三角が「机上で」創り上げたものではなく、三角が「実際に」サンカ社会の中に持ち込み、浸透させたものなのではないか。

科学の本サンカ文化は、戦後、学位論文執筆時に机上で創作されたものではなく、戦前・戦中に(おそらくは「ひとのみち教団」解体のころから)、「サンカ社会」を対象として、意図的に形成されたものだったのではないか。その際、指導的な役割をはたしたのが三角寛(あるいは彼を中心とするメンバー)であり、重要な「モデル」となったのが「ひとのみち」の教義や組織論だったのではないだろうか。




『身体とアイデンティティ』
 礫川全次 編著 歴史民俗学資料叢書

●古今の文献資料を集めた資料本。
 礫川さんのサンカに関する考察が解説として収録されている。

科学の本楽屋隠語(せんぼ)と「さんか」の隠語との間に共通性が見出せるのは、両者(「さんか」と「操り人形師」)の先祖が共通だからだ、という推論は、非常に説得力をもっている。

科学の本同様の推論は、楽屋隠語(せんぼ=さんしょ)と「穢多町」の隠語との間においても可能なはすである。そして、この両者に共通の先祖を求めるとすれば、それは、「漂泊系の芸能民」ということになるのではないだろうか。




『サンカ学の過去・現在、そしてこれから』
 利田敏編、堀場博編、礫川全次 編著
 サンカ学叢書 批評社

●2010年10月にテレビ朝日で放送された番組の取材ウラ話、苦労話、反響から、サンカ学の課題・展望をまとめたもの。
 「サンカ」という謎のサブカルにたかる人々それぞれの姿勢の差がベロリと出ていて、良い意味でも悪い意味でもかなり気持ち悪かった一冊。



『サンカとともに 大地に生きる』
 清水精一 河出書房新社

●サンカ筋の暮らしを体験したとするルポルタージュ



『サンカの真実 三角寛の虚構』
 筒井功 文藝春秋

●人口に膾炙したサンカだけれど、その元をたどれば、いいだしっぺの三角寛の手作りファンタジーと世相が共依存しながら形成されていった共同幻想だったのではないか。

科学の本三角のサンカ研究には、そのまま事実と受け取って差しつかえない部分は、ほとんどないとの立場をとっている。




『山窩が世に出るまで』
 三角寛 三角寛サンカ選集 第八巻 現代書館

今井照容・寄稿「新聞記者・三角守から サンカ小説家・三角寛へ」

科学の本ところで、三角寛の、どちらかと言えば小説としてではなく研究として評価されている『サンカ社会の研究』をはじめ『山窩の話』『山窩は生きている』といった著作のかたわらに「貰子殺しの真相」を置いてみる。すると、三角寛の仕事が明治時代の新聞記者たちが行った、いわば”スラム探訪記”の系譜に連なることに気づかされる。






 →『ミニ特集:昔の日本についての本:近代-1』
 →『ミニ特集:昔の日本についての本:近代-2』
 →『ミニ特集:昔の日本についての本:近代-3』
 →『ミニ特集:昔の日本についての本:近代-4』

 →『ミニ特集:創られた伝統・企画演出され伝統扱いされるナニカ』
 →『ミニ特集:創られた伝統・企画演出され伝統扱いされるナニカ 2』

 



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