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科学な本のご紹介:  ミニ特集:シカ 鹿 エゾシカ

科学に佇む書斎
【2016/07/26】

シカと日本の森林

『シカ問題を考える バランスを崩した自然の行方』
『シカと日本の森林』
『シカの脅威と森の未来 シカ柵による植生保全の有効性と限界』
『世界遺産をシカが喰う シカと森の生態学』



『シカ問題を考える バランスを崩した自然の行方』
 高槻成紀 ヤマケイ新書 山と溪谷社

●これまでいくつかシカ問題関係の研究書は出ていたけれど、硬い内容のハードカバーが多く、入門者には敷居が高かった。
 本書は手軽な新書の体裁で、従前の本に挙がっている要点をコンパクトに目配りよく押さえてある上に、「未解明の疑問点」のまま記されていた案件についての解答もいくつか明記されているなど、かなりかなりオススメの新書。

こちらで紹介
→●本『シカ問題を考える バランスを崩した自然の行方』



『シカと日本の森林』
 依光良三 編 築地書館

●同じ神奈川県の住民でも、東の都市部と西の山間部では、シカについての認識がまったく異なるという指摘が印象的。
 死活問題の現場でやむをえずシカ対策をほどこそうとすると、現場に無縁な都市部の住人が「かわいそう!」と噴き上がるという。
 海外での自然管理・シカ対策についても紙数を割いてあり、思わず日本の無策状態に歯噛みしたくなる。

こちらで紹介
→●本『シカと日本の森林』



『シカの脅威と森の未来 シカ柵による植生保全の有効性と限界』
 前迫ゆり/高槻成紀 編 文一総合出版

●鹿柵でシカを閉め出しても、それは「シカが破壊する土地」「シカの作用をまったく期待できないエリア」「膨大なコスト」「小動物の生息域の分断」など、問題のありようの形を変形させるだけの無為なおまじないなのではないか。
 どうすれば、安全なバランスを取り戻すことに繋がるのか。
 いろいろな研究者さんが報告して下さいます。

科学の本冨士田裕子 ”1990年代までは、北海道の湿原で調査中にエゾシカに出くわすことは皆無に近かった。
 それが2000年を過ぎた頃からであろうか。釧路湿原内はシカ道だらけになり、まるで耕した畑のごとき裸地が川沿いに形成され、昼間でも湿原内でエゾシカを見かけることが普通になった。”

科学の本冨士田裕子 ”エゾシカの爆発的な増加は全道規模に拡大し、今や農林業被害の増大や交通事故の増加に留まらず、北海道各地で植物群落の構造や種組成の変化をもたらしている。”

科学の本冨士田裕子 ”高層湿原には非常に長い時間をかけて形成された凸地のハンモックと凹地のホローがあるが、ハンモックがシカによって破壊されたり、泥炭層が撹乱を受けたりしている。
 これらの微地形がひとたび破壊されると、数十年あるいは数百年経ても元に戻らない。
 ハンモックとホローは、土壊水分環境が異なることから、それぞれに特有の湿原植物の生育が見られる。このため、これらの微地形の破壊は、湿原植物の生育環境をも大きく変えてしまう。”




『世界遺産をシカが喰う シカと森の生態学』
 湯本貴和, 松田裕之 編 文一総合出版

●我々が日々目にしている街の姿も時代によって大きく変わってきたけれど、目にすることのない山奥も、ヒト活動の影響によってここまで翻弄されている。
 ヤバイよ世界遺産、ヤバイよ知床。

こちらで紹介
→●本『世界遺産をシカが喰う シカと森の生態学』






 →『ミニ特集:クマ 熊 羆』
 →『ミニ特集:動物研究の本』イノシシ カヤネズミ

 →『ミニ特集:ヒトと動物の関係の本』
 →『ミニ特集:ヒトと動物の関係の本-2』
 →『ミニ特集:ヒトと動物の関係の本-3』
 →『ミニ特集:ヒトと動物の関係の本 4』

 



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