幻冬舎新書『他人を非難してばかりいる人たち バッシング・いじめ・ネット私刑』
日本の社会は、子どもたちを見守り、同時に縛ることにもなる、目に見えない社会的なルールやインフォーマルなコミュニティが希薄となっている。
2007年に経済協力開発機構(OECD)に加盟している先進国の10代の子供を対象として行われた「幸福度」調査〜国連児童基金(ユニセフ)
子供の「主観的な幸福度」に関する項目の中で、「孤独を感じる」と答えた日本の15歳の子供の割合は29.8%と、対象国の中で第ー位で、ずば抜けて高かった。
日本に続くのはアイスランド(10.3%)とポーランド(8.4%)だった。もっとも低いのはオランダの2.9%だった。
日本の10代は、自分のスマホを持ち、新作のゲームに熱中し、ラインに精通していたとしても、その本質は孤独で自己に対する不全感が大きいのである。
読売新聞は2002年に、中学生以上の未成年の青少年にアンケート調査を行った。
「今の日本は、努力すれば、だれでも成功できる社会だと思うかどうか」について、「そうは思わない」が7〜8割。中学生の71%が日本の将来を「暗い」と予想していた。
他の先進国と比較して、日本の若者は、「孤独で、将来への希望がなく、自己評価が低い」のである。実は、このような点は若者だけではなく、成人に関しても同様のデータが得られている。
ネット上で横行するバッシングに加担している人たちは、実際に何かに怒っているのではなく、他者を叩くことを自分が社会から受けているストレスのはけ口にしている場合が多いのではないか?
— マッドマン (@madmanjapman) 2016年5月3日
👆岩波明(精神科医)『他人を非難してばかりいる人たち バッシング・いじめ・ネット私刑』から
10月6日の日刊ゲンダイ。岩波明著『他人を非難してばかりいる人たち バッシング・いじめ・ネット私刑』について記事が。「ネット住民たちの悪口は、最初は正論から始まる。そこから”嘲笑””さげすみ”に発展、最後は”罰を与えること”が目的に」 pic.twitter.com/aAGMXiEKTe
— 袖山まいこ (@yamyamchin) 2015年10月7日
『他人を非難してばかりいる人たち バッシング・いじめ・ネット私刑』
岩波明
幻冬舎新書
社会心理学〜社会学〜文化心理学方面からの有志のサポートがあれば… と思わせられる小品。
実際、日本の文化規範では、自己評価が伸びず、成功者を邪魔者扱いさせ(出るクギリンチ)、「正しさ」を定めない暴走が生じやすいことは、社会学でも社会心理学でも文化心理学でも再々確認されている。
”アジア文化はヨーロッパ文化ほど個人の幸せの重要さを強調しないため、アジア系アメリカ人は、自分が全般的にヨーロッパ系アメリカ人ほど幸せではないと考えている。” http://t.co/nVtTDIkL44 『幸せはいつもちょっと先にある 期待と妄想の心理学』ダニエル・ギルバート
— 科学に佇む一行読書心 (@endBooks) 2013年8月26日
大澤真幸”若い世代で、幸福度が高い。もうこれ以上よくなる見込みがない、現在を超える理想の人生とか理想の社会についてのイメージがない。それが不可能性の時代ということの意味なんです。”科学佇書斎 http://t.co/awyHDPYldt 『日本の大問題 「10年後」を考える』
— 科学に佇む一行読書心 (@endBooks) 2015年9月2日
宮台真司”日本は「経済的に困っている人を助けてはいけない」と答える人が世界のどの国よりもダントツで多いんです。アメリカよりも多いんですね。”
— 科学に佇む一行読書心 (@endBooks) 2016年4月28日
📋 https://t.co/RE4VOTep0p
👹🇯🇵『これからの学校教育を語ろうじゃないか』📉
岩波明さんの著書「他人を非難してばかりいる人たち」読了。
— TANK@TECZAX→ MJP12th (@st_zx_aquasky) 2016年3月2日
今の日本の環境そのものが他人をバッシングしたりする元凶になっていたことを改めて痛感。
これほどその「環境」の中で育ってしまい、テレビやニュースにうつる「他人」を厳しく非難する自分になってしまったことを
激しく後悔している。
電子書籍も便利。Kobo版↓
『ミニ特集:社会心理学な本 その2』
『ミニ特集:社会心理学な本 その3』
『ミニ特集:文化心理学の本』
『ミニ特集:ヒト行動とインターネット その2』
『ミニ特集:ヒト行動とインターネット その3』