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科学な本のご紹介:  不安な兵士たち ニッポン自衛隊研究

科学に佇む書斎
【2008/05/13】



科学の本『不安な兵士たち ニッポン自衛隊研究』

科学の本自衛隊の組織としてのアイデンティティや自衛隊における男らしさは、過去と現在の軍国主義によって特徴づけられながら、日本の理想の男らしさの代表として、「サラリーマン(近年まで支配的だった企業戦士タイプ)」「皇軍兵士」「日本に駐留する米軍兵士」の三者の影響のもとで形作られてきた。

科学の本民間人にとって、軍服を身につけることは個人として振る舞う権利を放棄したことを意味し、自分の主体性をあきらめるのと同じだ。
 反対に、隊員から見れば、軍服を着てはじめて、個性を持ったひとりの人間になれる。




科学の本まさに、(「単調」で「退屈」で、利益追求に突き動かされている)サラリーマンになりたくないというこの気持ちこそが、多くの隊員の入隊動機になっている。

科学の本日本伝書鳩協会によると、ほとんどの日本人はカワラバト(rock pigeon)を平和のシンボルの鳩(dove)だと思っている。

科学の本曹・土は自分たちの訓練の第一目的を「身体を鍛えること」と言う。
 しかし、この階級の隊員は両方とも、自衛隊での生活が長くなってくると、訓練で大切なのは筋肉をつけることより、忍耐力をつけることや、心循環系を鍛えることだと語る。
 そう主張する理由は、多くの基地にまともな運動施設がないことも影響している。
 ウェートリフティングやトレーニング・マシンがないのだから、身体を鍛えようにも、ジョギングしたりゴルフしたりするほかないのだ。

科学の本自衛隊広報部は、日本国民の大半には終戦直後の軍への「拒絶反応」がいまだにあるため、自衛隊の合法性、有用性、善意を国民に納得させる必要があると思っている。

科学の本自衛官募集ポスターでは「国民のために平和を守ること」は、穏やかで、幸せで、清潔で、地味なこととして描かれる。そのメッセージは、実際の軍事訓練とは正反対である。









『不安な兵士たち ニッポン自衛隊研究』
 サビーネ・フリューシュトゥック
 原書房
 


オーストリア出身の日本研究者が、日本の自衛隊で前代未聞の「参与観察」を行った!
その成果は、著者が女性であることも相まって、何重もの彩と襞を伴い、国内外の耳目を惹くような際立った図式となって立ち現れる。

今ここにある差別とは何か、何が差別構造を温存させてしまうのか。
今ここにある軍隊とは何か、何が「軍ではない」何かを護持させているのか。

自衛隊員は民間人の業務を「型通りのやりがいのない社畜」とみなし、民間人は自衛隊の業務を「自由も主体性もない人種」とみなす、実は世の中のいたるところにある、そんなありふれていながら日々気にされていない「社会観の差異」が、極端な形で見て取れる、貴重な体験ができる一冊。

著者は
→●本『軍隊の文化人類学』
の冒頭にも、本書のダイジェスト版のような尖り論考を寄せているので併読してみると吉。



 →『ミニ特集:戦争を調べる』
 →『ミニ特集:戦争を調べる 2』
 →『ミニ特集:戦争と文化』
 →『ミニ特集:戦争と文化 2』
 →『ミニ特集:武器、軍備』



 



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