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科学な本のご紹介:  共生細菌の世界 したたかで巧みな宿主操作

科学に佇む書斎
【2011/07/20】



科学の本『共生細菌の世界 したたかで巧みな宿主操作』

科学の本たくさん実験や発見をして、卒論や修論としてまとめる有能な学生は多い。しかし、卒論や修論は各研究室に保存こそされはすれど、外部の研究者の目に触れる機会は全くといっていいほど無い。

科学の本宿主体内でたいへん親密な関係を築いているこのような内部共生微生物はその特異な生活様式ゆえに、宿主から切り離して培養することが困難である。そのため、20年ほど前までは実験室内で培養が簡単におこなえる大腸菌などを扱った研究に比べると、ほとんど研究が進んでいなかった。
 しかし、近年、分子生物学的な実験方法が進歩した結果、培養をおこなえなくとも微生物の同定や検出が可能になり、内部共生微生物の研究が急に前進したのである。

科学の本マルカメムシ類は共生細菌なしでは正常な成長や繁殖ができない。母親は産んだ卵のそばに共生細菌が詰まったカプセルを産みつける。孵化した幼虫はそのカプセルを吸って共生細菌を獲得する。




リンク 【マルカメムシの共生細菌カプセル】
 細川貴弘・深津武馬 (産業総合研究所・生物機能工学)
 ┗ 各種写真あり=虫嫌いさんは閲覧注意



科学の本母親から子どもへ垂直伝播する方法しかもっていない共生微生物は、メスのみが重要であるため、オス兄弟を殺したり、オスをメスにしたり、メスだけで増えられるように単為生殖をさせたりする。

科学の本昆虫ではないが、甲殻類のダンゴムシでも同様に共生細菌ボルバキアの感染による性転換現象が知られている。性転換個体の生育途中で高温にさらし、体内の共生細菌を除去すると、徐々にオス形質があらわれてくる。


 →『ミニ特集:ダンゴムシは甲殻類』







『共生細菌の世界
 したたかで巧みな宿主操作』

 成田聡子
 フィールドの生物学
 東海大学出版会
 


正直言って、この著者、執筆時点でかなりのうつ状態だったんじゃないかと思う。
同時期に同じシリーズで出た 『右利きのヘビ仮説』 の著者があまりに好対照に明るい将来オーラバリバリな書きようだったので、よけいに際立つ。かたや男性、かたや女性の研究者であって、そのあたりの環境影響も強いんじゃないか…つか、著者成田さんのその後はどうなったのか、すごい心配させられる。


 →『ミニ特集:虫たちについての本 その1』
 →『ミニ特集:虫たちについての本 その2』
 →『ミニ特集:虫たちについての本 その3』
 →『ミニ特集:虫たちについての本 その4』
 →『ミニ特集:虫たちについての本 アリっ』
 →『ミニ特集:足が6本より多い虫たち』
 →『ミニ特集:寄生生物』

 



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