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科学な本のご紹介:  道路の日本史 古代駅路から高速道路へ

科学に佇む書斎
【2015/05/30】



科学の本『道路の日本史 古代駅路から高速道路へ』

科学の本大規模な道路網を持つ最初の古代国家は、道の歴史のバイブルともいうべきヘルマン・シュライバーの『道の文化史』によれば、「王の道」を持つ古代のアケメネス朝ペルシャ帝国である。

科学の本古代中国の高速道路網であった馳道は幅70m。中央部の三丈(約7m)は皇帝専用であり、皇帝の命じた使者たちですら、その部分を通ることを許されず、外側の側道部分を通れるだけだった。

科学の本ローマの道はきわめて利用価値の高い資材で造られていた。後世の農夫はかつての道路から石をはずして、家畜小屋や家を増築し、あるいは農事小屋を造ったりした。

科学の本日本では、古代の律令制国家が造った七道駅路以来、騎馬が直線的に疾駆できる道は、およそ1000年後の20世紀に自動車が輸入されるまで、絶えて造られることはなかった。

科学の本奈良時代の全遺跡に占める交通遺跡の割合は、他の時代と比較して高い。これらのことは、古代の道の多くがある時期以降に廃絶して道路としてほとんど全く使用されなくなったことを意味している。

科学の本熊野は中世期には日本最大の霊場となったが、近世になると伊勢神宮がそれに代わるようになる。
 
科学の本中世と近世の道路遺構がそれぞれ古代の10分の1程度しか発見されないのは、これらの時代の道が廃絶して、全く関係のない農地や宅地の下になっていることが少なく、現在でも道路に使われているので、新たな開発計画によって発掘調査が行われるような機会がほとんどないからである。

科学の本大正時代の全国の道路の実情はあまりに劣悪で、函館の目抜き通りで「馬が一匹埋まってしまったが幸に首が出ていた為、引揚げて半死半生で助かった」など、現代の人間にはほとんど信じがたい。

科学の本大正時代に定められた「道路構造令」において、はじめて自動車交通が基準として考慮されるが、なお馬車・荷車などの利用が圧倒的に多く、この時点では曲線半径や縦断勾配も馬車の回転半径や登坂能力を基準に定められた。
 道路構造に関する基準から完全に馬車交通が消えたのは、太平洋戦争後のことである。









『道路の日本史 古代駅路から高速道路へ』
 武部健一
 中公新書
 中央公論新社
 


古代中国の広大な世界から、日本の怒涛の古代駅路、そして現代の道路に至るまで、日本最先端の高速道路建設に携わった専門家さんが、道路の日本史とその科学をばっちりまとめてくれた!

高速道路コース計画の政治的顛末、道路特定財源制度の終焉や道路公団の民営化の話なども記されていて、ナマナマしい。




電子書籍版もあります



 →『ミニ特集:日本の古代道路はスゴかった』

 →『ミニ特集:建築・建設』

 →『ミニ特集:考古学の本 日本 その1』
 →『ミニ特集:考古学の本 日本 その2』
 →『ミニ特集:考古学の本 日本 編纂書』
 →『ミニ特集:考古学の本 日本 その3』
 



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