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科学な本のご紹介:  アイヌ学入門

科学に佇む書斎
【2015/03/05】



アイヌAinuGroup_wikimedia『アイヌ学入門』

2015年古代歴史文化賞。goo
アイヌ研究第一線の濃いぃ先生が、これまでに世に問うてきた数々の著作のハイライトをコンパクトにつめ込んだ濃縮おトク本がコレ。
手軽な新書です。かなりのハイコストパフォーマンスな推し新書。

科学の本アイヌ語のなかに日本語からの借用語は多くない、と述べました。ところが祭儀にかんする語彙については、例外的に多くが古代日本語からの借用語なのです。

科学の本アイヌ白人説というのは、一九世紀に長崎のオランダ商館の医師・博物学者であったシーボルトが唱えた、アイヌはコーカソイド(白色人種)のもっとも古い先祖とする説です。





科学の本アイヌは、古くはキツネをスマリとよんでいました。しかしキツネの毛皮が商品になると、キツネだけでなくタヌキ・テン・イタチ・ウサギ・カワウソなど小型の毛皮獣をチロンヌップ(われわれがどっさり殺すもの)とよぶようになりました。
 クマなど大型の毛皮獣はチホキ(買われるもの=商品)とよばれていました。

科学の本地名の「ナイ」と「ぺツ」はどちらも川を意味します。
 「ナイ」と「ぺツ」の地名は北海道では混在していますが、東北地方と同じように両者は明らかな分布密度のちがいをみせています。まず「ナイ」は、日本海沿岸からオホーツク海沿岸、つまり北海道の北半に多く分布しています。




科学の本縄文時代の「もがり」やミイラ習俗の存在を示す史料には、ほかにも千歳市ママチ遺跡で出土した縄文時代晩期の土面(どめん)があります。
 この土面は、上唇の左右と下唇の中央に計三つの孔があり、これは死体の保存に際して口が開かないよう組で綴じつけた孔を写したものではないか、と考えられています。
 遺体は時間が経つと頬の筋肉がゆるむため、唇をあわせて固定しておかないと顎が下がって口が開いてしまうのです。




科学の本アイヌ女性のイレズミは成熟した女性の象徴であり、美的要素であったとされますが、男性がこれをおこなっていた記録もわずかながらあります。
 右手あるいは左手の親指と人差し指のあいだに長い三角形の文様をイレズミするもので、弓をうまく射る呪術的な意味をもつものだったということです。

科学の本石狩川水系の富良野盆地では多数の縄文時代の遺跡がみつかっていますが、サケが遡上しないため10世紀以降は無人の地となり、近世には上川アイヌの狩猟場となっていました。

科学の本アイヌの墓には木柱が立てられますが、それは日本の墓地でみられる墓標とは意味が異なり、死者がその国に向かうとき手にする杖ともいわれます。



 


『アイヌ学入門』
 瀬川拓郎
 講談社現代新書
 講談社
 


著者は旭川市博物館の館長さん。この館長さんは、これまでずっとアイヌや北方交易の考古学/日本史を追ってきた第一人者さんなのだ。
いやー、この濃厚さは、わずか140字のツブヤキでは表現しきれないものでございます、無理。

どっちかというと、館長の各旧作から入ったほうがわかりやすいであろうほどの濃厚さ。
どっちかというと、考古学徒より民俗学徒にエキサイトして貰えそうな内容。

館長の旧作
→●本『 アイヌの歴史 海と宝のノマド 』
→●本『 東アジア内海世界の交流史 周縁地域における社会制度の形成 』
→●本『 アイヌの沈黙交易 奇習をめぐる北東アジアと日本 』



電子書籍版もあります



 →『ミニ特集:アイヌの過去を繙く本』
 →『ミニ特集:縄文時代』

 →『ミニ特集:考古学の本 日本 その1』
 →『ミニ特集:考古学の本 日本 その2』
 →『ミニ特集:考古学の本 日本 編纂書』
 →『ミニ特集:考古学の本 日本 その3』
 →『ミニ特集:人種について考える本』

 



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