このサイトの中を     2016年選り抜き10冊     2015年選り抜き20冊 

科学な本のご紹介:  帰還兵はなぜ自殺するのか

科学に佇む書斎
【2015/03/01】



帰還兵はなぜ自殺するのか『帰還兵はなぜ自殺するのか』

乾いた悪夢の下水道をルンバよろしくはいずりまわるように、さまざまなシーンが羅列されていく。
精神の壊れっぷりを見てくれ。
生活のくずおれかたを見てくれ。

さまざまな賞を受賞した深刻な話題作。
アメリカン・ドキュメンタリーここにあり。

科学の本古屋美登里 ”完成された十六の章から浮かび上がってくるのは、戦争の後の苦痛に満ちた人間の姿であり、無力感にとらわれる家族の姿であり、焦燥感に苛まれる医療従事者や陸軍の上官たちの姿だった。”

科学の本古屋美登里 ”兵士は英雄となって帰ってきたように見えた。ところが、目に見える身体的な損傷はなくても内部が崩壊した兵士が大勢いることがわかった。
 アフガニスタンとイラクに派兵された兵士はおよそ200万人。そのうち50万人が、PTSD(心的外傷後ストレス障害)とTBI(外傷性脳損傷)に苦しんでいる。”

科学の本古屋美登里 ”イラク戦争において、国家アメリカの威信を守るために直接戦地で戦ったのは、大半が貧困家庭出身の若い志願兵だった。第十六歩兵連隊第二大隊の兵士の平均年齢は20歳だった。”

科学の本古屋美登里 ”自殺ホットラインにかかってきた電話は、2011年では16万4千件。2300件が現役の米軍兵士からで、1万2千件が復員軍人の友人や家族からだった。これは看過できない数字である。”

科学の本古屋美登里 ”爆弾の破裂による後遺症と、敵兵を殺したことによる精神的打撃によって自尊心を失い、悪夢を見、怒りを抑えきれず、眠れず、薬物やアルコールに依存し、鬱病を発症し、自傷行為に走る。”



 


『帰還兵はなぜ自殺するのか』
 デイヴィッド・フィンケル
 古屋美登里 翻訳
 亜紀書房
 


社会的状況とか統計的なものを出してどうこうという本じゃない。
とにかく、個々人の体験、帰還兵の人生が、こんな状況にあるという丁寧な提示。

おかげで、本文には「140字のつぶやきに供せる」ような気のきいたくだりはない。
上掲抜粋は本文ではなく、「社会的状況」を紹介してくれている「訳者あとがき」から取り出したもの。




 →『ミニ特集:脳の壊れ方を語る本』
 →『ミニ特集:自殺という自己否定現象』

 →『ミニ特集:戦争と文化』
 →『ミニ特集:戦争と文化 2』
 →『ミニ特集:戦争を調べる』
 →『ミニ特集:戦争を調べる 2』
 →『ミニ特集:太平洋戦争について語る本』
 →『ミニ特集:武器、軍備』
 



このページ 『帰還兵はなぜ自殺するのか』 は以上です。
ネットで拾えるのはちょびっとの情報だけ 
本にはもっともっとたくさんの情報がならんでるよ!
極上の読書体験を
2010年開始。
2013年に突如運営上の問題に見舞われましたが、 皆さんからの支えをいただき、 生き延びることができました。
→2013年の存続の危機
→カンパ応援の数々
その後もTwitter周辺のネット環境激変荒波はハンパなく、かろうじて踏ん張る日々が続いております。

●twitter @endBooks
botではなく手動です。

連絡窓口:メールフォーム


マジです!感謝です!

便利です!yata


メニュー

科学の本 読書に便利なリンク集
┗ 図書館ネットや
  安い古書情報



科学に佇む3000冊
Site map : 科学に佇む