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科学な本のご紹介:  アリの巣の生きもの図鑑

科学に佇む書斎
【2013/04/19】



アリさん『アリの巣の生きもの図鑑』

アリの巣は、アリだけのものじゃなかった!
アリ以外の微細なナマモノがあちらこちらから入り乱れ、さながら百鬼夜行状態なのだ!

科学の本小松貴 ”どんな機種のカメラを使うにせよ、昆虫撮影においてストロボ光を直に被写体に当てないようにする努力は惜しむべからず。やわらいだ光のもとで、昆虫はとても美しい表面構造を示す。”

科学の本ナマクビノミバエ:
 アリ体内に産み付けられた卵は、アリの体液から栄養を吸収して孵化し、やがてアリの頭部へ移る。そして頭部と胸部の継ぎ目を溶かしてアリを断頭し、その中身を食い尽くした後、アリの口器から身を乗り出し蛹化する。



リンク ナマクビノミバエ ←この本にめっちゃたくさん写真を提供している小松貴さんの眼福ブログ


 

科学の本アリノタカラ:本種はオタマジャクシ型の姿をしている


リンク アリノタカラ ←同上、小松貴さんのブログ
 ┗ 「アリノタカラは他種のアリではだめで、絶対にミツバアリの世話を受けなければ死ぬ。ミツバアリも、餌源を100%アリノタカラの出す甘露に依存すると言われているため、アリノタカラを紛失することは新女王にとってそのまま死に直結する。
 だから新女王は、外へ飛び出してから交尾を終えて地面の隙間に潜り込むまでの間、文字通り死んでもアリノタカラを放さない。アルコール標本にされても、アリノタカラをくわえたまま事切れる。」 
 ┗ 共著者の丸山氏からのツッコミコメントあり
 
リンクシロオビアリヅカコオロギ  ←著者の一人、島田拓さんのブログ
 アシナガキアリと密接に関係し、飼育下ではこのアリから口移し給餌されないと死ぬ。自力では餌を接触できず、またアシナガキアリ以外のアリの巣内では生存できない。

リンクアリダニ ←島田拓さん
 ┗ ダニにグルーミングされて気持ちよさそうにしているアリ

リンクシロアリノミバエ、ドクロノミバエ、マメダヌキノミバエ、ツキミノミバエ
 ┗ 島田拓さんのブログ
 ドクロノミバエは背中の模様がドクロに見えるからって…

アリの巣かいわいは、身近な研究対象を探している人にとって、まさにお宝の宝庫であるのだということも、よくよくこの本に記されている。わかってないことが多すぎる!!
自然界(オフラインのリアル)はむちゃむちゃ複雑広大、ネットどころではない。
創造的なことを体験してみたいなら、ネットを探るより、近所の地べたを見るほうが早いかもしれないのだっ。



 


『アリの巣の生きもの図鑑』
 丸山宗利, 工藤誠也, 島田拓, 木野村恭一, 小松貴
 東海大学出版会
 


アリの巣の中は、実に昆虫界のショッピングモールというかイオンというか、さまざまな生き物が右往左往たかりたかられ共存跋扈。
なんとなく、「ペット禁止、人間だけ」の人間様の団地みたいに、アリの巣には「アリだけ」が住んでいるような気がしていたら、まあまあそれは自然界的に大間違い。

本書収載の写真の多くは
→●本『裏山の奇人 野にたゆたう博物学』
の小松貴さんの作品。よくまあなんでこんな恐ろしくも激レアな写真を…!と嘆息する力作連発。

「未知の瞬間をつかの間撮影できた!でも実態はさらに未知!」という未知との遭遇体験っぷりは、深海の激レア写真集である
→●本『潜水調査船が観た深海生物 深海生物研究の現在』
の摩訶不思議な閲覧体験に似ている。

編纂の首謀者は自称マメダヌキの丸山さん。有名なこんちゅうはかせ。
2015年04月 NHK視点・論点 リンク「アリの社会に驚きあり」
 九州大学総合研究博物館助教 丸山宗利

丸山宗利→●本『昆虫はすごい』
丸山宗利→●本『ツノゼミ ありえない虫』

日本の昆虫採集業界をどよめかせた本書『アリの巣の生きもの図鑑』は、中身も英語英文併記の本格バイリンガル仕様。
海外の人がこれ買ってそのまんま日本で新種発見とかバンバンできちゃいそう。負けるな日本勢!


本書と同じメンバーがお子様向けの本も出してくれてるよ!
→『ミニ特集:虫たちについての本 アリっ』
 ┗ 丸山宗利『アリの巣をめぐる冒険 未踏の調査地は足下に』
 『アリのくらしに大接近』『アリの巣のお客さん』
 



このページ 『アリの巣の生きもの図鑑』 は以上です。
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本にはもっともっとたくさんの情報がならんでるよ!
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