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科学な本のご紹介:  西アフリカの王国を掘る 文化人類学から考古学へ

科学に佇む書斎
【2014/09/01】



アフリカ気候Wikimedia『西アフリカの王国を掘る 文化人類学から考古学へ』

このアフリカ発掘のご本には「うわっ!」と思わされるお話がたくさん並んでるのです。

大事な遺跡→ 欧州の学者が古くないぞと不正確な判断→ 放置&盗掘→ 困った地元当局が日本チームに調査を緊急依頼!

科学の本近代以降の西ヨーロッパは、アフリカを踏み台にすることで「世界史」の主役でありポジでありつづけた。その意味でアフリカとはつねに西ヨーロッパの負の部分を押し付けられたネガであった。

科学の本欧米諸国の大学ではアフリカ史やアフリカ考古学の講座があるのが普通であり、学生は自由にこれらの科目をとることができる。
 ところがわが国では、これだけ多くの大学が存在するのに、アフリカ史やアフリカ考古学の講座はどこにも存在しない。

科学の本アフリカ稲に関する研究は日本の内外でほぼ皆無であった。アフリカ稲は学名をオリザ・グラベリマといい、西アフリカの一部にだけ存在する種である。




科学の本アメリカ合衆国がまだイギリスの植民地だった17世紀の後半に、南部のカロライナ州などでは稲作がさかんにおこなわれていた。
 南部でのコットンの栽培がまだ開始されていなかった時期なので、稲はタバコについで合衆国の二番目の輸出品目になるほど、重要な位置を占めていた。
 その土地での稲の栽培様式が、西アフリカ沿岸部のそれにそっくりだったのだ。

科学の本未開拓の領域が手つかずのまま残されているという点で、マリは考古学研究者やその志願者にとって垂涎の地といってよい。とにかく掘りさえすれば、それまで報告されたことのないような新たな知見を手にすることができるのだから。



 


『西アフリカの王国を掘る 文化人類学から考古学へ』
 竹沢尚一郎
 フィールドワーク選書
 臨川書店
 


アフリカについて研究をする価値は低いという偏見にまとわりつかれてはいないだろうか。

考古学的研究の射程から排除されたり、テキトーな研究のまま放置されがちだったアフリカには、「まだ誰も着手していない」お宝領野が潤沢に存在している!
これを不幸ととるか、幸運ととるかは、あなたしだい。

著者はアフリカ史の解明に口頭伝承を収集していた文化人類学者→ 歴史は口伝だけでは確認しきれない→ 考古学的遺物発掘のプロに転身→ マリ史上、初の広射程発掘→ 地元との共同発掘作業が楽しくてすばらしい!

残念無念の発掘研究費枯渇!→ 2年間の中断→ 現地の文化財保護局がきっちり現地を盗掘や破損から守ってくれていた!

金の出土→ 盗掘者が大挙して襲来するおそれ→ 当面、これは「金ではない」ことにする…

いやいやいや、先生、おもしろいですスゴイです!

竹沢先生は、上級者向けの硬派なご本もお書きになられています。
竹沢尚一郎→●本『人類学的思考の歴史』
竹沢尚一郎→●本『社会とは何か システムからプロセスへ』


※ 同じフィールドワーク選書の
印東道子 →●本『南太平洋のサンゴ島を掘る 女性考古学者の謎解き』
と読み合わせてみるととっても吉。どちらも地元との良好な関係と、あたたかい協力関係が、じんわりほっこり染みてくるアウトドア科学本なのです。

 →『ミニ特集:考古学の本 日本 その1』
 →『ミニ特集:考古学の本 日本 その2』
 →『ミニ特集:考古学の本 日本 編纂書』
 →『ミニ特集:考古学の本 日本 その3』
 



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