このサイトの中を     2016年選り抜き10冊     2015年選り抜き20冊 

科学な本のご紹介:  裏山の奇人 野にたゆたう博物学

科学に佇む書斎
【2014/09/06】



科学の本『裏山の奇人 野にたゆたう博物学』

そこらへんの庭や公園や里山でも、「見る目と知識さえあれば」大発見のタネは豊富にオイデオイデしてくれる!
知識と経験さえあれば、それだけでグーグルグラスみたいに世界が違って見えてくるんだ。
ワンダーランドが見えている人からの、スゴイ招待状です。

この本は→『2015年拝読本のベスト』に入ります。



科学の本ツノトンボはウスバカゲロウの親戚筋で、姿はトンボそっくりだが蝶のように長く、先端の丸まった触角を持つ。
 その奇妙な姿から、毎年のように各地の大学や博物館に「蝶とトンボの雑種が採れた」といって、これを持ち込む人間が後を絶たないと聞く。


ツノトンボの姿はこのページの末尾に置きました。goo

科学の本地中性の昆虫は、どうやら気圧の変化などを鋭敏に察知し、大雨で水没する前に木の上など高台に避難する性質があるようだ。糞転がしの天気予報は、間違いない。

科学の本狩人蜂という名称自体も最近では「ハチは人じゃないから」というだけの理由で使用が避けられ、学術論文などではカタカナで「カリバチ」と表記するのが慣習になっているらしい。
 私は、この記号みたいに無機質で風情のない呼び方が心からいけ好かない。





 

科学の本「わからないことをわかりたい」それこそが科学の本質だ。頭の中でこれはこうだろうと思い描くだけで結局何もしないのと、実際にそれを見て確かめることとは、まったく別次元の話である。

科学の本「デング熱」は不顕性感染といって、感染してもしばしば症状が出ずにすむことがある 。 そして、二度目の感染で重症化しやすいとの説がある。
 私はいきなりデング出血熱になったつもりでいたが、じつは前回の遠征時、すでに蚊に刺されて不顕性感染していたのではないだろうか。つまり、この発症が二度目の感染だったのかもしれないのだ。背筋の凍る思いがした。

科学の本東日本大震災後、放射能の影響を調べる一環として被災地周辺における生き物の調査がたびたび行われている。しかし、被災前の被災地周辺にどんな生き物(それも珍種ではなく普通種) がどれだけ生息していたのかという情報が乏しく、いくら被災後のデータを取っても比較対象になる昔のデータがないので困っているという話を、そういう調査に関わった人から聞いている。

科学の本本職の研究者以外にも生き物のことを調べている人々は、世のなかにたくさんいる。そうした人々にお願いしたい、国際誌とまでは言わないまでも、自身が持っているデータはどんなに些細な発見でも死蔵せず、学術雑誌や同好会誌に報告してほしい。

科学の本裏山は、ツンデレ美少女と同じだ。見るべき箇所を見つつ、何度もじっくり通い続けた者にしか、その隠された本性をなかなか垣間見せない。だからこそ、私は飽きもせず見慣れた裏山の景色を見に、これまで通ったしこれからも通うのだ。

科学の本この本を書いている矢先に、また公募の落選通知が来た。職が得られず先が見えないなか、境遇を同じくする世の若手研究者たちは、いったいどうやって自我を保っているのだろうか。


日本は、研究者にとって、とても人生設計がしづらい国になっていて、明日をもしれぬ先の見えなさに恐怖する研究者は多い。
将来の不安さが極まりすぎて、マジ自我ヤバい状態に陥ったまま研究者さんが書いてしまった著作はこちら
→●本『共生細菌の世界 したたかで巧みな宿主操作』




『裏山の奇人 野にたゆたう博物学』
 小松貴
 フィールドの生物学
 東海大学出版部
 












一部業界で話題騒然の、トンデモ健全ムシヲタ痛快作。
親戚縁者に理解されなくても、理解してくれる女性がいなくても、この研究者さんには「カッコいいハエ」がとびきり魅力的な「美少女」に見えて超ハッピー!

序章こそ、なんとなく「ふつうの人」っぽい書き出しで始まっているけれど、あとはアクセル全開、探求の熱情がスゴすぎて「お兄さんそれはないでしょおかしいでしょ」そんなツッコミも怒涛に蹴散らす勢いだ。

著者は、自然・生物のメディア素材販売を行っているリンクネイチャー・プロダクション に参加、研究と平行して昆虫写真家としても活躍中。
本書に用いられている写真図板は、すべて著者さんご本人が国内外で実際に撮影してきたもの。

さらに、アリの生態に依存して生きる好蟻性昆虫探求のプロでもあり、これは画期的だと驚かれた2013年『アリの巣の生きもの図鑑』の編纂出版にも携わっている。


→●本『アリの巣の生きもの図鑑』
 丸山宗利・小松貴・工藤誠也・島田拓・木野村恭一 著 東海大学出版会





ここで突然 ツノトンボコーナー












ブックオフで今の中古価格をチェック↓
【中古】 裏山の奇人 野にたゆたう博物学 フィールドの生物学14/小松貴(著者) 【中古】afb

●関連して、
同じ非モテの昆虫エリート(!?)であっても、暗黒面に堕ちてしまった人の例としては
川村俊一『虫に追われて 昆虫標本商の打ち明け話』
なんて本もあったりする。
言わば、虫オタ系ミッドナイトエクスプレス。自分の世界没頭系の無頓着オタクさんが、昆虫採集が原因でインドで逮捕され異国で悲惨なクサいメシを食うハメに、おかげで…という自称「めちゃくちゃな人生」を語る。



●同じ裏山研究本でも、おだやかぁに、自然の彩と精細さを豊富な科学的知識で語る、たいへん上品な本
→●本『ミクロの森 1m2の原生林が語る生命・進化・地球』 D・G・ハスケル
というのもあったりするので、読み合わせてギャップに驚いてみるのも楽しいのよ。

 →『ミニ特集:虫たちについての本 アリっ』
 →『ミニ特集:フィールドの生物学、野外調査に邁進する日々』
 →『ミニ特集:東南アジアでフィールドの生物学』
 →『ミニ特集:虫たちについての本 その1』
 →『ミニ特集:虫たちについての本 その2』
 →『ミニ特集:虫たちについての本 その3』
 →『ミニ特集:寄生生物』

 



このページ 『裏山の奇人 野にたゆたう博物学』 は以上です。
ネットで拾えるのはちょびっとの情報だけ 
本にはもっともっとたくさんの情報がならんでるよ!
極上の読書体験を
2010年開始。
2013年に突如運営上の問題に見舞われましたが、 皆さんからの支えをいただき、 生き延びることができました。
→2013年の存続の危機
→カンパ応援の数々
その後もTwitter周辺のネット環境激変荒波はハンパなく、かろうじて踏ん張る日々が続いております。

Twitter:@endBooks
botではなく手動です。

連絡窓口:メールフォーム


マジです!感謝です!

便利です!yata


メニュー

科学の本 読書に便利なリンク集
┗ 図書館ネットや
  安い古書情報



科学に佇む3000冊
●twitter 科学に佇む











科学に佇むの今読んでる本