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科学な本のご紹介:  小笠原諸島をめぐる世界史

科学に佇む書斎
【2014/05/20】



科学の本『小笠原諸島をめぐる世界史』

科学の本江戸時代には「無人島 むにんしま」と呼ばれていた。これは俗称ではない。幕府公認の名前である。

科学の本中国が海禁政策(鎖国っぽいこと)をとっていたので、日本と中国が直接貿易することはできなかった。
 その間を取りもって、ポルトガル人は中国人の代わりに絹や生糸を運び、日本人の代わりに銀を運んだ。これが莫大な利益があった。

科学の本16世紀当時、スペイン人がアメリカ原住民から略奪した金銀と、征服後まもなく発見されたペルーのポトシ銀山のお陰で、ヨーロッパにいっぺんに大量の貴金属が入りインフレーションが起きた。

科学の本江戸期を通して家康だけは貿易積極策をとった。 中国、ポルトガル、スペイン、イギリス、オランダなどの船を受け入れ、日本からも東南アジアやフィリピンへと朱印船を向かわせた。
 それは日本における「大航海時代」であった。




小笠原という名が冠された経緯の数奇さと謎。
小笠原に今に残る白人の系譜含め、交易や捕鯨の補給拠点としてアメリカ・イギリス・ロシアなどが小笠原を「こりゃうちの領土だったら最高だな」と入れ替わり立ち代りしいのしていた歴代の記録も残っている。
ペリーがアメリカの捕鯨協会の後押しを得て日本に開国を迫ってきた経緯も。
日本に関する貴重な古文書がこれまた数奇な経緯で歴史の結節点にあらぬ方向からひょっこり顔を出してくる、そのあらましについての推理もまたやたら興が深い。







『小笠原諸島をめぐる世界史』
 松尾龍之介
 弦書房
 


 東西の洋を超えての当時の情報の伝わり方、その数奇さがスゴイし、記録に残っているのもスゴイし、その記録を知悉している人材が今に存在するのもまたなんともスゴイ。
 これだけいやんなるほど有象無象な情報が錯綜している現代に、まっとうな志をもって、しかとした情報をまとめ著してくれたこといかにも有り難し。

140字ではうまく面白さを拾いきれないけれど、2014年に拝読した本のベストに入ります。

この本はぜひ、アメリカの捕鯨側から日本開国の経緯を望んだ力作
→●本『クジラとアメリカ』
と読み合わせてみて欲しい。
どちらにもナンタケット島が登場するなど、内容がシンクロしている上、大航海時代当時の洋の東西が妙に濃くつながっていて、昔からすごく狭い地球だったかのように見えてくる!


 →『ミニ特集:小笠原遠いよ小笠原』

 →『ミニ特集:オセアニア・ミクロネシア、印東道子先生』
 →『ミニ特集:昔の日本の本』
 →『ミニ特集:昔の日本についての本:近代-1』
 →『ミニ特集:昔の日本についての本:近代-2』
 →『ミニ特集:昔の日本についての本:近代-3』

 



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