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科学な本のご紹介:  脳と機械をつないでみたら BMIから見えてきた

科学に佇む書斎
【2013/08/17】



脳と機械をつないでみたら『脳と機械をつないでみたら BMIから見えてきた』

BMIというのは、脳神経とメカを直結させる技術、つまりワイアードとかサイボーグとか、脳の信号でマシンを操作する系の技術研究のこと。

脳科学の10年「脳の10年(Decade of the Brain 1990〜2000年)」を経てもなお、いまだにブラックボックスのわれらが脳ミソ。
本書には、研究上の実体験や脳科学業界裏話、脳科学者がやりがちなカンチガイについての指摘など、かなり「個人的ぶっちゃけ系」のお話が盛り込まれていて刺激的。

科学の本人工内耳の埋め込み後、数カ月から数年経つうちに、次第に健常者に近い音声の感覚が生じるようになるという。
 すなわち、聴覚を司る脳の神経回路が次第に変化し、大雑把な入力からでも細分化された繊細な聴覚をつくり出すようになるのである。

科学の本脳の独特の可塑性、ダイナミックな情報表現、そして構造(ハードウェア)と機能(ソフトウェア)の相互変容などをとらえることなしに、真のBMIは実現できない。

科学の本音楽を聴く聴覚に関しては、子供の頃からピアノを練習した人は、そうでない人と比べ、ピアノの音に対して活動する聴覚野の領域が約25%も大きいことがわかっている。

科学の本実際に実験していくなかで、多くの新鮮な驚きがあった。
 たとえば、神経科学の実験に用いるマカクという種類のサル(ニホンザルやアカゲザル)の行動は、けっして人間に近くなく、むしろイヌやネコに近いことであった。それは脳の大きさや構造を見ても納得できた。

科学の本イヌやネコを使ったBMI研究(脳神経とメカを直結させる)はない。そもそもイヌやネコを神経科学の実験に使うことが規制されているという理由からである。

科学の本研究とは、自ら行うものではなく多くの人を使い「行わせる」ものである。そう考える研究者が、そしてそのような研究体制が、次第に多数派になってきている。





 


『脳と機械をつないでみたら BMIから見えてきた』
 櫻井芳雄
 岩波現代全書
 岩波書店
 


脳科学業界の常識再考とか、ホーリズム再考とか、ヒトという存在は機能とか回路とかそんなにメカ的にわりきれるもんじゃないよーとか、一種の癒やし、医者や脳科学者の側から、個々の脳のユーザ側に主導権を取り戻させてくれるような、そんな安心感をほんのり感じさせてくれる、脳研究心理学者による脳科学本なのだ。

コアなBMI研究者さんたちが寄せ書きをした
→●本『ブレイン・デコーディング 脳情報を読む』
を合わせて読めば、この本『脳と機械をつないでみたら』のおもしろさがもっときわだつよ。


 →『ミニ特集:脳の壊れ方を語る本』
 →『ミニ特集:脳をめぐる研究の本 その1』
 →『ミニ特集:脳をめぐる研究の本 その2』
 →『ミニ特集:脳を語る研究者の本』

 



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