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科学な本のご紹介:  ミニ特集:遺伝医療と倫理あれこれ

科学に佇む書斎
【2014/10/15】


『それでもヒトは人体を改変する 遺伝子工学の最前線から』
 グレゴリー・ストック

科学の本性の選別目的で胎児の性を検査するのは違法だが、いたるところで実践されている。ボンベイでは8000人の中絶胎児のうち7997人が女児だったという報告も。

科学の本ユダヤ教は、人間の命のはじまりを、受胎してから一カ月後、イスラム教では、妊娠一カ月から三カ月のあいだと定めている。

科学の本新しいテクノロジーを受け入れることに関してアーミッシュ以上に慎重な集団はいないが、テレビを避け、馬と馬車を使うことがあるにもかかわらず、彼らは遺伝子治療の可能性を歓迎している。

科学の本ファイボーグとサイボーグの違いは、境界線の引き方の違いである。サイボーグ化では、肉体に機械的な成分が組み込まれる。ファイボーグ化では、人間と機械は物理的にではなく機能的に融合される。



リンク ファイボーグとは





『遺伝子医療革命 ゲノム科学がわたしたちを変える』
 フランシス・コリンズ

●初心者にもやさしい筆致ながら、数々明らかになった病気に関わる遺伝子の情報をこれでもかとてんこ盛りに列挙。
 著者はヒトゲノムプロジェクトのリーダーを務めた遺伝学の第一人者。

こちらで紹介  →●本『遺伝子医療革命 ゲノム科学がわたしたちを変える』



『人間の終わり バイオテクノロジーはなぜ危険か』
 フランシス・フクヤマ ダイヤモンド社

●フクヤマの『人間の終わり』とストックの『それでもヒトは人体を改変する』両原書はほぼ同時期に出版され、著者どうしのディベートも企画されてかなり盛り上がった。
 ストック本の『それでもヒトは人体を改変する』邦訳のあとがきでは、ちゃんと2002年当時のフクヤマvs.ストック論争の経緯がフォローされていてえらい。

 両書は印象好対照。(フクヤマ本のほうは内容うろ覚え、ご容赦を)
 ストック:予言 観察屋、レポート 趨勢やナリユキのドライな見通し提示
 フクヤマ:計画 政治屋、コントロール 理念と願望、自己規範執着

 フクヤマのほうは行政のお偉いさんが「施政方針をどうするか」に拘泥している感じ。
 ・どのような基準と理念を持って倫理施策を提言すればいいか。云々

 それに比べるとストックのほうは、今どきのネットユーザにはかなり親近感を抱かせる実際的な論調。
 ・こういう欲望はかくかくたる条件があるのでこれこれ程度にとどまるだろう。
 ・ここでこれを禁止してしまうと将来的に期待できるより大きな利益をつぶしてしまうことになる。
 ・過去の経緯からしてもバイオでなしくずしに状況悪化するとは思えない、実際問題どっかで自然にバランスは生じる。杞憂だ云々
 未来世代は、それなりに自己正当化しそれなりの価値観を形成するであろう、という相対的見解も明記されている。

 ぜひ両者の読み比べをお勧めしたい。
 参考資料・情報も豊富に挙がっているし、これ2冊見ればかなり当時のアメリカ生命倫理論争の状況が把握できる感じ。



『法と遺伝学』 法政大学現代法研究所

●「法」の拠り所を進化心理学で割り出そうという冒険行為に手を出してしまった編者さんほか、遺伝子診断やDNA検査、国の生命倫理指針などをめぐる問題意識が、各方面からの専門家によって綴られます。

こちらで紹介  →●本『法と遺伝学』


 →『ミニ特集:遺伝の病のミステリー』
 →『ミニ特集:遺伝と病、当事者と専門家の心構え』
 →『ミニ特集:生命倫理と医療問題の本 海外系』
 →『ミニ特集:生命倫理と医療問題の本』
 →『ミニ特集:人体改造と生命倫理の本』

 



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