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科学な本のご紹介:  犯罪捜査の心理学 プロファイリングで犯人に迫る

科学に佇む書斎
【2008/06/17】



犯罪捜査の心理学『犯罪捜査の心理学 プロファイリングで犯人に迫る』

応用心理学の中でもどんどん新しい知見が得られてきている分野がこれ!
犯罪パターンの割り出し方、犯人の住処の推定方法、大量殺人犯の王道10項目など、押さえておくべき情報が目白押し。

科学の本犯人が自宅の周辺では犯罪を行わない現象は「コールサック(暗黒星雲)効果」と名付けられています。犯行が行われにくい自宅周辺のことは「バッファーゾーン」と呼ばれます。

科学の本ドーナツ状の犯行地点分布(自宅周辺を避けて犯行する)は、連続殺人など連続性犯罪では生じやすいが、放火犯罪や計画性のない傷害事件(腹が立ってのケンカなど)では見られにくい。

科学の本連続殺人事件の中には「殺人」それ自体を目的として行われるものがあります。殺人欲求は性欲と密接に関係し、被害者が犯人の「好みのタイプ」になる場合が多いのです。

科学の本連続殺人の犯人の多くは男性なので、結果として「あるタイプの女性や子どもがある地域で連続して殺害される」という犯行パターンが形成されることになってしまいます。
 ちなみに被害者が男性である事件もありますが、その場合には、犯人は男性の同性愛者の可能性があります。


著者さんから情報いただきました。
この連続殺人事件についての知見は昔の海外での調査結果であって、その後の調査では「男性を狙う連続殺人」は強盗殺人が多く、同性愛とはあまり関係ないとの結果が出ているそうです。
FBIは、連続殺人の研究をするときに、「快楽殺人」のみを対象にしたので、その結果、「自分の好きな相手を殺害する」というパターンが指摘された。しかし、その後、我が国も含めて、ひろく連続殺人について研究したところ、最も多いタイプの連続殺人は快楽殺人ではなく、強盗殺人などでその場合には、「自分の好きな相手」というパターンは該当しないことがわかった。
〜越智啓太

もとより、旧来の知見でも「可能性」だという話なのであって、イコールではないことは明示されています。




『犯罪捜査の心理学 プロファイリングで犯人に迫る』
 越智啓太
 DOJIN選書
 化学同人
 


目次;
第1章 FBIによるプロファイリングプロジェクト
 (被害者-加害者関係のない事件 FBIのプロファイリング研究 ほか)
第2章 プロファイリングの新たな展開 リヴァプール方式
 (犯罪行動の客観的な分析 連続殺人犯人の行動パターンをとらえる ほか)
第3章 犯人の居住地を推定する
 (犯人の居住地の推定 地理的ターゲッティング ほか)
第4章 犯人の危険性を推定する
 (ストーカーの四類型 ストーカーの危険性を推定する ロジスティック回帰分析 ほか)
第5章 犯人の動機を推定する
 (大量殺人事件に見られる共通点 大量殺人事件への対策 ほか)



出版は2008年。ビッグデータ解析が巷で流行るのはその後のこと。今はさらに解析も進んでいるし、著者もおりおり事件の解説でメディアに登場なさるようになっています。

著者が本書の5年後に出した好評本
→●本『ケースで学ぶ犯罪心理学』
 ┗ 入門者にも優しい教科書タイプの仕様で、「ケースで学ぶ」と書名にあるとおり、記憶に新しい残虐事件含め実際の事例を多く盛り込みながら「ヒトの犯す犯罪にはこのような傾向と形態がある」と教えてくれるスグレモノ。


→●本『犯罪捜査の心理学』 ストーカー犯罪について
→●本『犯罪捜査の心理学』 通り魔殺人・大量殺人事件について

 →『ミニ特集:犯罪捜査研究の本』

 




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本にはもっともっとたくさんの情報がならんでるよ!
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