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科学な本のご紹介:  “心の病”をくぐりぬけて

科学に佇む書斎
【2006/04/25】



のっぺらぼうpixabay『“心の病”をくぐりぬけて』

名作。
体裁は、新聞連載を一冊にまとめた薄い小冊子だけれど、滋養豊富な内容で思いのほかじっくり読ませてくれる。
濃縮カロリーメイトみたい。

科学の本統合失調症ほど芸術的でロマンチックな病気は、ほかにないと思います。人には聞こえないものを聞き、見えないものを見て、感じられないものを感じるのですから。

科学の本自分の考えが声になって聞こえる「考想化声 こうそうかせい」、自分の考えが他の人に伝わるように感じる「思考伝播 しこうでんぱ」、他者の考えが自分の中に入ってくる「考想吹入 こうそうすいにゅう」、その結果、自分の考えが奪われたように思う「考想奪取 こうそうだっしゅ」。

科学の本自分の考えを整理できないため、文章に書いてまとめてみたくなるらしく、言葉のサラダ満杯の「奇妙な研究論文」をしたためることがしばしばあります。
 文体は千変万化しますが、内容的には被害妄想、あるいは誇大妄想的なことが多いようです。「〜させる」といった使役動詞を頻繁に使うのは、自分自身が幻聴に支配され、その命令で行動する「させられ体験」があるからだと思われます。

科学の本次は地域社会での人間関係という難しい問題に直面しました。近所のせんさく好きのおばさんにあれこれ尋ねられるのが怖く、買い物に行く際にも、その人の家の前を避け、遠回りしたほどです。

科学の本病気のことが明らかになれば、社会的に抹殺されるかもしれないという恐怖感を抱きながら、敵国に一人潜伏しているスパイのような気持ちで生活を送っています。







『“心の病”をくぐりぬけて』
 森実恵
 岩波ブックレット
 岩波書店
 


本書の著者は、女性の統合失調症当事者。
 リンク森実恵(精神病作家) @mori_mie

男性の事例の小林和彦『ボクには世界がこう見えていた 統合失調症闘病記』も併読オススメ。
→『ボクには世界がこう見えていた 統合失調症闘病記』



 →『ミニ特集:統合失調症についての本』


 




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