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科学な本のご紹介:  かつお節と日本人

科学に佇む書斎
【2013/11/22】



科学の本『かつお節と日本人』

どうにもこうにもレア食品であった「かつお節」が、今や日本の伝統食の座を獲得した経緯には、明治時代のパリ万博が一枚噛んでいた!

 戦時中のカツブシ人間ドラマに沖縄のカツブシ史、日本に影響を受けてカツブシ業で栄えるようになったインドネシアの町などなど、意外さ盛り沢山なカツブシ近代史が、うん、これは予想外におもしろい話なんですぜ!

科学の本昭和初期の記録には、日本列島のなかで、かつお節が使われた場所はむしろ少数だった。かつお節はおもにハレの日や客人用に用いられる、あるいは、階層の高い人たちが使う高級調味料だった。
 [各地の日常食の記録を検討した上で、そもそも]「だし」というもの自体が庶民レベルで普通に存在したものではなかった。

科学の本かつお節は「形」が大事だとされる。なぜかつお節においてはこれほどまでに形や品質が問われるのだろうか。
 これはかつお節という商品の特徴に関連している。つまり、江戸期から明治、大正、そして昭和初期に至るまで、かつお節は、庶民の日常品ではなく、高級品、贈答品としてその地位を維持してきたのである。

科学の本こんにち沖縄は、日本のなかで最もかつお節消費量が多い地域である。一世帯あたりの年間かつお節消費量は、全国平均が294gなのに対し、沖縄は1698g(2011年 イワシ、サバなどの削り節を含めた数字。『家計調査年報」より)と、飛び抜けて高い。
 しかし、沖縄の人たちがかつお節をこんなに消費するようになったのはさして古いことではない。

科学の本かつお節を焙乾する工程では、石油やガスを燃料にしてもできなくはないのだが、それでは香りのよいかつお節はつくれない。薪が必須になってくる。
 薪を燃料に使いつづけている産業は今や少なくなったが、かつお節産業は残り少ないその一つだ。











『かつお節と日本人』
 宮内泰介、藤林泰
 岩波新書
 岩波書店
 

著者の宮内さんのツイッター リンク 宮内泰介 @MiyauchiTaisuke

沖縄・南洋産業・戦時の歴史がらみで、松島泰勝『ミクロネシア 小さな島々の自立への挑戦』と読みあわせると、旨味倍増です。

→●本 『ミクロネシア 小さな島々の自立への挑戦』





 →『 ミニ特集:創られた伝統・企画演出され伝統扱いされるナニカ 』
 →『ミニ特集:創られた伝統・企画演出され伝統扱いされるナニカ 2』
 →『ミニ特集:渦巻く沖縄』
 →『ミニ特集:オセアニア・ミクロネシア、印東道子先生』

 



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