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科学な本のご紹介:  土壌汚染 フクシマの放射性物質のゆくえ

科学に佇む書斎
【2013/10/08】



科学の本『土壌汚染 フクシマの放射性物質のゆくえ』

科学の本放射性物質は事故直後から一年以内は大きな動きを見せたものの、事故後二年目からは動きが止まり、ある程度予測できるようになってきた。端的に言うと、環境中の放射能の値はほとんど変化していない。

科学の本降ってきた放射性物質は、たとえてみれば瞬間接着剤のついた花粉のようだった。落ちてくる際に最初にぶつかった面に強く付着してほとんど動かなかったのである。

科学の本放射性物質は、いったん、どこかに落ちて付着するとそこから離れにくくなることがわかってきた。これは通常の化学物質による汚染とはまったく異なる挙動(動きや分布)である。



科学の本時間の経過とともに土壌に付着した放射性セシウムはより強固に土壌に吸着し、雨水の量が増えてもほとんど下方へ動かなくなった。放射性セシウムは土壌表層に留まるようになったのである。

科学の本もっとも基本的なことは、農地としての土壌、つまり食糧生産ができる土壌とは、地球表面にたった15cmから20cmほどしか存在しない、実に貴重な資源であるという認識である。

科学の本土に付着して動かなくなった放射性セシウムを植物はほとんど吸うことができない。土壌中の放射性セシウムが五千ベクレル/kg以下の土で作物を育てても、もう植物はほとんど土壌中の放射性セシウムを吸収することはないことがわかった。
 このことは非常に重要なことを示唆している。作物を育てる現場、つまり土壌をそのままにしても農業が再開できる可能性があるということである。

科学の本水田の場合には、特殊な例とは思われるものの、季節的に懸濁物に付着したセシウムが生成されるのかどうかについてきちんとした調査をする必要がある。
 イネはこの懸濁状のセシウムを容易に吸収して汚染米を産出するからである。

科学の本養分であるカリウム濃度が低く、セシウムが存在する土壌では、イネはカリウムの代わりに化学的挙動の似ているセシウムをよく吸収すると考えられる。それを防ぐため、カリウムを添加する。









『土壌汚染 フクシマの放射性物質のゆくえ』
 中西友子
 NHKブックス
 日本放送出版協会
 


丁寧な、実地調査現況のリアル報告。
こんなことさえもわかっていない科学調査力レベルでありながら、放射能の飛散を許してしまった日本。
こんな事態も予想できない科学技術力レベルでありながら、原発を稼働させてしまっていた我々。
被災と尻拭いの怒涛の中、できるかぎり誠実に素のデータを調べ集めて今後の判断に提供しようと奔走する研究者そして当時者。

冷静かつ丁寧なデータと数々の事実報告を拝読しつつ、この先生の市井との対話経験の豊富さを、じんわり感じとってみよう。そして、いつまでもいつまでも終わらないドラマに、思いを馳せてみよう。


 →『ミニ特集:原発の稼働は適切か』

 



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