このサイトの中を     2016年選り抜き10冊     2015年選り抜き20冊 

科学な本のご紹介:  クレイジー・ライク・アメリカ 心の病はいかに輸出されたか

科学に佇む書斎
【2013/07/26】



クレイジーライクアメリカ『クレイジー・ライク・アメリカ 心の病はいかに輸出されたか』

アメリカ企業によって改造されてきた日本人の心。

元来は、逆境反応がたどる心理的水路(もしくは、逆境感を感じた人が取る反応パターン)は、文化によって社会によって、それぞれに多様な特色を持っていた。
それが、グローバル化とアメリカ文化の席巻によって、文化一般のフラット画一化とともに、ヒトの心の病み方までもが、均質化されてきた!

ほかならぬこの日本でも、心が大幅に画一化されている。
そして、心の反応を画一化された者の心には、かつてあった多様性の姿は共鳴しなくなるのだ。

科学の本アメリカ人は、PTSDがどこの文化圏でも便利に使える診断だと疑わない。被災者の心の反応の仕方が異なる文化圏では根本的に違うかもしれないという考えは、理解しがたいのだ。

科学の本ある文化は、別の文化圏に住む人々の症状の分類法や説明モデルを作りかえることができ、さらには正常とみなされる行動や心の状態と、病的とされる状態とを分ける境界線を引きなおすこともできる。

科学の本GSK 社が日本のうつ病の概念を変えようとしていることに、どれくらい気がついていましたか、と私はカーマイヤーに尋ねた。
 「それはもうあからさまでした。多国籍に展開する製薬会社が、一国のメンタルヘルスの定義を必死で作りかえようとしていました。」

科学の本患者擁護団体のように見せかけて、実際は背後に製薬会社がいるといったサイトも多かった。

科学の本マーケティング用語として使うとき、「心の風邪」という言いまわしには一つ問題があった。このたとえでは、緊急性が感じられないのだ。風邪で医者に行く人はほとんどいない。

科学の本直視すべきは、米国が他国の文化に及ぼしている厄介な影響の象徴はマクドナルドではなく、人の心に対する見方を均質化させようとする潮流だということだ。

科学の本自然界と同様に、精神疾患に関する概念や治療法においても多様性が失われつつあることに懸念を抱かずにはいられない。メンタルヘルスの均質化は、絶滅しつつある動植物のおかれた厳しい状態と同じように、私たちの人間性を失わせる可能性がある。

科学の本治療に関する現地の考え方や、文化的に形成された自己概念などの土台を壊すことで、欧米人は世界中にある心の苦しみの中心で、混乱や変化を加速させている。





 


『クレイジー・ライク・アメリカ 心の病はいかに輸出されたか』
 イーサン・ウォッターズ
 紀伊國屋書店
 



毒の強い本書の記述を緩和する良い解毒剤は、日本側の研究者が記したこちらの本
→●本『うつの医療人類学』
併読に強くおすすめ。

「心の病み方が時代によって変わってくる」、「心の弱り方のパターンは流行で変化しやすい」、そんな現象についてはこちら
→『ミニ特集:文化依存症候群を考える本』

この本は2013年に拝読したベスト本としても紹介しています。
 → 『2013年選り抜き10冊 』



 →『ミニ特集:文化依存症候群を考える本』
 →『ミニ特集:文化依存症候群を考える本 2』
 →『ミニ特集:医療問題をめぐる本 海外』
 →『ミニ特集:医療問題を社会学する本』
 →『ミニ特集:医療の問題を見る本』

  




ネットで拾えるのはちょびっとの情報だけ 
本にはもっともっとたくさんの情報がならんでるよ!
極上の読書体験を
2010年開始。
2013年に突如運営上の問題に見舞われましたが、 皆さんからの支えをいただき、 生き延びることができました。
→2013年の存続の危機
→カンパ応援の数々
その後もTwitter周辺のネット環境激変荒波はハンパなく、かろうじて踏ん張る日々が続いております。

Twitter:@endBooks
botではなく手動です。

連絡窓口:メールフォーム


マジです!感謝です!

便利です!yata


メニュー

科学の本 読書に便利なリンク集
┗ 図書館ネットや
  安い古書情報



科学に佇む3000冊
●twitter 科学に佇む